いろいろ値上げラッシュが続く昨今ですが、大学の学費を値上げするよう提言した学長もいたみたいで、そこから思い至った個人の他愛もない考えなので、興味の無い方はスルーしてくださいw
僕は「学費は安い方がよい」という立場です。
自分が大学を卒業し医師になったばかりの現場は、「当直入れない? 医療ナメてんの?」と夜討ち朝駆け的な強者ばかり目にしてきました(勿論、体調不良者による欠勤者や離職者は多かった)。
でも、100のパワーを出す人物が5人だけのチームと、20のパワーしか出せない人を沢山受け入れて大人数が参加できるチームとでは、チーム力の総量は絶対に後者が上なんです。
「週1回の外来だけでいいから、シフトに入ってくれませんか?」と言えるチームの方が間違いなく強い。
単純な足し算の問題ですw
「多様性」を尊重することは、これから労働力が減少していく人口減少社会において、チーム生存のための必然だと思います。
そこで学費問題。
「学力の低い人は大学教育なんて必要ない」という国では、教育格差は広がり、デキる人だけ伸びて、できない人はできない社会が構成されます。
その一方、「どんな学力の人でも能力に応じた学びの場を与えられる」という国では、当然、皆の学力が向上していくわけで、国の知性の総量は後者のほうが上回ります。
学費が安ければ、経済的に不利な学生も進学可能になります。
経済的に不利な学生の中に「真の実力者」がいるかもしれません。
多様性から生み出される数多の「知」は、きっと今後の日本を強くしていくことでしょう。
学費は安い方が良いよねw
毎年安くもない税金を納めている自分としては、「こういう所にお金を使ってよ!」と思った次第です。 (小児科 土谷)