子どもが痙攣(ひきつけ)を起こした際の対応

◆まず介助者が慌てないことが大切です!

  1. 二次的な外傷や窒息の予防を予防するために、安全な場所へ患児を移動し、危険を遠ざけましょう。
  2. 吐物による誤嚥防止と気道確保の目的もかねて、患児を横向きに寝かせ、衣服を緩めてあげましょう。そして、枕を頭の下に入れ、呼吸や顔色を確認しましょう。子どもが舌をかむ心配はないので、口の中に強引にものを詰め込んではいけません
  3. 上記を優先しつつ、子どもの発作状況を観察しましょう。観察のポイントは眼の位置、手足の伸展・屈曲、左右差、持続時間などです。持続時間は手元の時計など使って計ると良いでしょう。余裕があれば(必須ではありません)、携帯の動画などで発作の状況を記録しておくと良いでしょう。

救急車を要請するタイミングは?

今までに熱性けいれんや痙攣の既往がある場合は、事前に主治医に救急車要請のタイミング・基準を聞いておくと良いでしょう。

救急車の要請を考慮する基準は以下の通りですが、判断に迷ったら要請して構いません。

  1. けいれんが5分以上持続する場合
  2. けいれんが群発する場合
  3. 発作により頭部外傷や意識障害の持続を認める場合
  4. 呼吸状態や全身状態が悪い場合
  5. 普段の痙攣発作と異なる場合

救急車を要請した後の対応

痙攣が持続していれば、発作時対応を継続しましょう。主治医から予め指示された治療薬がある場合は指示に従って使用して良いと思います。

「痙攣発作が終わった」と判断した時間を確認しておきましょう。痙攣後、しばらく入眠したり、ボーっとしたりする状態が続きます。覚醒後に嘔吐や頭痛、ふらつき等がある場合があるので、十分注意しましょう!


家庭外(保育園など)での救急搬送の際、可能な限り、発作を目撃・対応したスタッフに同乗・来院してもらうと良いと思います(難しければ、発作の動画やメモを持参すると良いでしょう)。