院長先生のブログ
災害に備えよう 在宅医療①
今日は在宅医療のお子さんと災害対策についてです。
在宅医療の患者さんに対する災害への備えは事前の準備が重要です!
機材の準備だけではなく、電力会社・在宅酸素取り扱い会社・医療機関への平時に相談や患者家族同士で SNS グループの活用なども考えておきましょう。また、電話が通じないときの来院方法について、かかりつけ医療機関に事前に相談しておくと良いでしょう。
◆ヘルプカードを作る
発災時に困った時、お子さんの病気を理解してもらうためにも、携帯できるよう「ヘルプカード」を作りましょう。
iryohitsuyo_na_bosaitaisaku.pdf (jpeds.or.jp)
カードには、家族の連絡先、医療機関の連絡先、疾患名、お薬情報、薬剤の保管方法、必要な手助け、緊急時の配慮、記入日を記載しておきます。好きなこと(遊び、歌、言葉、食べ物)、苦手なこと(音、触り方、食べ物など)なども記載しておくと良いでしょう。
◆薬の確保
抗てんかん薬や1型糖尿病で使用するインスリンなど、毎日服用・使用しなければいけない薬が津波に流されたり、家屋の倒壊で失われることも考えられます。薬を失った場合にその日のうちにどのように入手したら良いか、事前に確認しておきましょう。
薬は普段から少しずつ多めに処方してもらっておくのも良いでしょう。
◆避難の際必要な必要物品・生活必需品
最低3日分は準備しましょう。
高齢者用のおむつや新生児用のおむつは救援用として供給されやすいのですが、中間サイズ(体重15~35kg用)のおむつは手に入りにくいことが想定されます。事前に多く準備しておきましょう。
また、食べ物をうまくかんだり飲み込めない子どもは支給される食べ物を食べられないこともあります。お子さんに合わせた食料や経管栄養のための物品を備蓄しておく必要もあります。
正に「備えあれば憂いなし」です。
次回は在宅医療のお子さんと災害対策についての続編になります。 (小児科 土谷)