院長先生のブログ
オツベルと象
年明け早々の1冊目。
県央応急診療所の出務でもあったので、帰宅後にマッタリ読みましたw
「オツベルと象」 宮沢賢治
皆さんもご存じ、宮沢賢治の作品です。
牛飼いの語りで展開される、オツベルという悪辣な地主と白象との物語です。
白象はオツベルに騙されて奴隷のように働かされますが、月の声に導かれて仲間の象たちに助けを求めます。そして、オツベルは象の大群に押し潰されてしまいます。
この物語は、搾取される者の反抗と連帯を描いています。
オツベルは白象を自分のものとして扱い、酷使します。白象は最初はオツベルに感謝していましたが、次第に苦しみと怒りを感じるようになります。
月は白象に「自分の力を信じて、仲間に頼って」と教えます。
白象は月の言葉に従って手紙を書き、仲間の象たちに助けを呼びます。仲間の象たちは白象の手紙に応えて、オツベルの邸に殺到し、オツベルは象の力に抗えずに潰されます。
白象の勇気と仲間の優しさに感動。
この物語は悪に屈せず、正義を貫くことの大切さを教えてくれます。
宮沢賢治の作品ならではで、言葉の魅力と物語の深さに引き込まれてしまいます。
子どもから大人まで楽しめる作品なので、時間のある時に是非一読くださいw
(小児科 土谷)