院長先生のブログ
人口で語る世界史
図書館で見かけて、手に取った1冊です。
「人口で語る世界史」 ポール・モーランド著
著書の中で日本の超少子・高齢化と人口減少には最早打つ手はないと断言されてましたが、これは女性の社会進出や、人の価値観の変化という、地球規模的なことだと理解できました。
そして、人口動態は経済、政治、教育、技術、他、あらゆる領域で(全てではありませんが)、その国の進む道を左右する大きな力を持っているということも改めて認識することが出来ました。
この本では、この200年に起きたこと、その歴史を、地域ごとに人口視点から語っており、それが英帝国主義を生み、ドイツ、ロシア、日本を生み、戦後の超大国アメリカを誕生させたとしています。
近年、世界を席巻してきた中国でも、すでに出生率低下が始まっていており、これからの40年では、アフリカの爆発的な人口増加が世界にインパクトを与えると述べられています。
さて、日本はどうなるのか?
医療、介護、福祉を含め、全ての経済活動を支える人手が足りなくなる社会で、どういう国の姿を、またどんな新たな歴史を思い描いたら良いのか、色々考えさせられました。 (小児科 土谷)