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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

経鼻インフルエンザワクチン(フルミスト®)の接種を行います(重要)

どんなワクチンなのか?

 フルミスト®は、鼻にスプレーするタイプの経鼻インフルエンザワクチンです(注射に苦手意識を持つ子どもにとって朗報です)。生きたインフルエンザウイルスを使った生ワクチンですが、接種してもインフルエンザのような強い症状を引き起こさないように設計されたワクチンです。もちろん、他の人に感染してインフルエンザを発症することもありません。

 インフルエンザウイルスの一般的な侵入口である鼻の粘膜に免疫を誘導するため、高い感染防御効果が期待できるのと同時に、血液内での免疫も成立させるため、インフルエンザウイルスに感染した場合に重症化を抑制することも出来ます。

 

感染防御効果は?

 注射による従来のインフルエンザワクチンは、血液中にインフルエンザウイルスに対する免疫を誘導する(ウイルス中和抗体であるIgG抗体を形成することは出来るが、粘膜面にIgA抗体を作ることはできない)ために、感染自体を防御する効果は十分でないことが知られています(注:感染した場合の重症化抑制効果は従来のワクチンで十分効果が期待できますので安心してください)。

 一方、フルミスト®は粘膜の表面に直接免疫を成立させる(鼻咽頭の粘膜面に分泌型抗体であるIgAを作る)ため、理論的に高い感染防御効果を期待でき、その効果の持続性も注射ワクチンよりも長いとされています。そして、感染によって細胞性免疫を誘導できるため、投与したワクチン株と実際に感染してきたウイルスの型が多少違っていても感染予防効果を発揮することが出来るとされています。

 

大人よりも子どもで効果が高いフルミスト®

 インフルエンザに感染したことがない(か少ない)小児の場合、鼻腔咽頭面にIgAがないため、鼻腔投与したワクチン株ウイルスが十分に感染を成立させることができて、強力な免疫を作ることができます。このためフルミスト®は十分に強い感染予防効果を示すことができます。

 一方、大人の場合は、過去にインフルエンザに罹患したことがあるため、通常は一定レベルのインフルエンザ抗体を既に持っています。免疫を持っている人に経鼻的にワクチンを投与した場合、既存の免疫がワクチンウイルスを排除してしまうため、十分な感染が成立しないことが多く、ワクチンの効果が弱くなってしまいます。

 このため、フルミスト®は小児には安定して優れた効果を発揮しますが、大人ではワクチンの効果が弱くなってしまうとされています。同様の理由で、例え小児であっても、何年も同じワクチン株を選定されていた場合はワクチン効果が低下する可能性があるので要注意です。

 

接種対象者、回数は?

 2歳以上19歳未満が対象となります。接種回数は1回です。

 現時点で、2歳未満のお子さんには「フルミスト®」の使用が認められていません。

 

 左右の鼻腔(びくう)内に1回ずつ計0.2mlを噴霧します。

 接種風景の動画は下記リンク先をご覧になって下さい(動画開始1分からが実際の接種風景)。

 Do Your Kids Need FluMist? (youtube.com)

 

 尚、フルミスト®と他ワクチンを同時接種をすることはできますが、当院では接種当日の煩雑さを軽減するため、フルミスト®と他ワクチンとの同じ時間帯での同時接種は行いませんので、何卒ご了承下さい。

 

ワクチン接種ができない人はどんな人ですか?

 接種当日に、急性疾患にかかっている人や発熱している人は、当然ですが接種できません。

 ワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある人、免疫機能に異常がある人、卵などに重いアレルギー反応を起こしたことがある人も接種できません(ワクチンの成分に含まれます)。

 

フルミスト®接種ができない人はどんな人ですか?

 アスピリンやサリチル酸を含む薬を使用しているお子さんは使用できません。これは、フルミスト®は弱毒化されているとはいえ生ワクチンであるためです。インフルエンザ罹患中に、アセトアミノフェンとイブプロフェン以外の解熱鎮痛薬が使用しづらいことと理由は一緒だと思って頂ければ良いと思います。

 

 また、接種のタイミングで気管支喘息の急性期治療を行っているお子さん、または、1年以内に喘息発作があったお子さんは接種出来ません。他院で気管支喘息の診断を受けているお子さんは、普段から喘息の管理をしているかかりつけ医にフルミスト®接種の可否について、きちんと確認してから予約を取るようにしてください。

 

 心疾患、肺疾患、肝疾患、糖尿病などの代謝性疾患、血液疾患、神経系疾患、免疫機能低下などの慢性疾患を持っている患者さんも接種できません。また、免疫不全の方と接触する機会がある方もフルミスト®の接種を避けた方が無難です。そして、妊婦または妊娠の可能性のある方もフルミスト®の接種は出来ません。

 

 蛇足ですが、抗インフルエンザ薬(タミフル等)を服用している場合、生ワクチンの効果が弱くなりますのでご注意ください(接種前48時間~接種後2週間はタミフルなどを服用するとフルミストの効果が減弱する可能性が指摘されています)。風邪をひいている時(例えば鼻水があったり、鼻が詰まっている時)はフルミスト®の効果が十分発揮出来ない可能性があるので要注意です。ワクチン接種日までにきちんと体調を整えましょう。

 

どんな副反応がありますか?

 フルミスト®は弱毒生ワクチンなので、投与後に軽い感染をおこします。

 そのため、フルミスト®接種後に鼻炎症状(鼻水、鼻づまり)や頭痛など軽い感冒様の症状が生じることがありますが、重篤な副反応は報告されていません。

 

接種前後の注意点について

 接種時に号泣している子どもでは、多量の鼻汁のためワクチンがうまく鼻腔に入らず、効果が弱ってしまう可能性があります。同様に、鼻水・鼻づまりの症状がある場合もワクチンの効果が半減してしまう可能性があります。

 接種後すぐの過度な運動、接種後7日以内のスイミングは控えて下さい。接種後の入浴や軽いジョギングなど通常の生活は可能です。

 

料金について

 接種料金は1回7,000円(税込)です。

 お住いの自治体が発行している助成申請書(接種券)をお持ちの方は接種当日に持参して下さい。

 

接種当日の持ち物

  • 診察券
  • 予診票
  • 母子手帳(被接種者が小児の場合は必須)
  • 見附市・三条市にお住まいの方は助成申請書(接種券)

※予診票は下記のPDFからフルミスト専用の予診票をダウンロード・印刷していただくか、皆様が事前に来院して頂いた際に予診票をお渡ししますので、ご自宅でご記入のうえ接種当日にお持ちください。

Download

 

ワクチン接種をする日程

 今シーズン、入荷するフルミスト®が本数が限られているため、接種する日程を以下の日程のみとさせて頂きます。

  10月19日(土曜日):12時から接種開始(11時45分から予防接種の受付開始)

  11月2日(土曜日):12時から接種開始(11時45分から予防接種の受付開始)

 

*上記日程のインフルエンザワクチン接種はフルミスト®のみの接種とさせて頂きます。従来の注射インフルエンザワクチンの接種を希望される方は上記以外の日にお越し下さい。

 

予約方法

 9月9日からWEB予約を開始します(現時点での予約枠は上記日程で各75人ずつです。公平を期すため予約は先着順で、予約枠が埋まり次第フルミスト®の予約は終了とさせて頂きます)。

 

 入荷するフルミスト®は本数が限られているため、上記の「フルミスト接種が出来ない人」に該当する方は予約を取らないようお願いいたします。

 

 

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