院長先生のブログ
溺水における「救命の連鎖」
溺水における蘇生に関する最新のガイドラインの紹介です。
11月12日に「2024年AHAとアメリカ小児科学会による特殊な状況:#溺水の蘇生 に関する更新」が「Circulation」から発表されています。
それによると、「溺水における救命の連鎖」は
- 溺水の予防
- 溺水を認識し助けを求める
- 浮き輪を提供して沈没を防ぐ
- 水から安全に引き上げる
- 必要時であれば救命処置を行う
溺水の蘇生では、
- 溺水例の中の少数例が呼吸停止や心停止を引き起こすため、迅速な認識と蘇生が必要である。
- 溺水後の心停止のほとんどは窒息が原因であるため、蘇生を成功させるには人工呼吸と胸骨圧迫の両方が不可欠である。
- 酸素、呼吸器、AEDなどの器具は、溺水による心停止からの蘇生を改善する可能性はあるが、質の高いCPRこそ最優先!
といったところでしょうか。CPR以前の予防の部分が強調されている印象ですねw
当たり前ですが、引き上げられても全員レスキュー出来る訳ではありません。
水辺での安全管理・溺水予防がとにかく大事です! (小児科 土谷)