本日は3.11ということもあり、災害に関連した内容、正常性バイアスに関連した話題にします。

正常性バイアスは、私たちを過剰な不安やストレスから守るためには、非常に役立つ心理メカニズムですが、そのメカニズムが適切に働くのはほとんどの場合で日常生活に限られ、震災をはじめとする緊急時の判断能力を弱らせるといった悪影響を及ぼすこともあります。

正常性バイアスは意識次第でその悪影響を避けることが出来ます。普段から意識しておきましょう。

正常性バイアスを認識しよう

正常性バイアスは広く認知されるようになってきましたが、緊急時では無意識に働いてしまうものです。緊急時でも冷静かつ迅速な避難をするには、「自分にも正常性バイアスがかかっている」と認識する必要があります。これにより、災害発生時でも正常性バイアスに気づき、左右されずに行動できるようになります。
正常性バイアスを完全になくすことは容易ではありませんが、普段から認識しておくことが大切です。

防災リテラシーを高めよう

防災リテラシーが高まってきたら、震災発生時の行動も事前にイメージしておきましょう。普段から準備をしていても正常性バイアスが働くことを視野に入れ、「発生時には周囲に流されず、率先して行動する」と決めておきましょう。自分自身が防災リテラシーを維持できていても周囲が同じような意識でいるとは限らず、正常性バイアスや同調バイアスが機能し、「大げさだ」「まだ逃げなくてもいい」と言われてしまうことも考えられます。それでも率先して事の重大さを伝え、周囲を避難に導くことで、早期避難を実現できます。震災発生時には率先して避難を呼びかけるリーダーのような存在が非常に役立ちます。災害発生当初、周囲に正常性バイアスの影響が作用していても、真摯に訴え続けることで信頼を得られるので、いざという時はリーダーになる心構えも必要です。

 

 緊急事態が発生した際「まだ大丈夫だろう」と思ったら、「もしかしたら正常性バイアスにかかっているのかもしれない」と考え直し、避難行動に切り替えましょう。「明日は我が身」と言われるように、日本ではいつ・どこで災害が起こっても不思議ではありません。大切な家族や友人を失うことがないよう、また自分自身の安全もしっかりと確保できるよう、時に危険となりうる心理メカニズムを知っておきましょう。 (小児科 土谷)