2018~24年のマイコプラズマ肺炎の報告件数とM. pneumoniaeのマクロライド耐性変異率を調査した日本の研究(Respiratory investigation. 2025 Apr 22;63(4);517-520. )を紹介します。
2018~24年に大阪府の36施設を受診した小児2,715例のうち、M. pneumoniaeが陽性となった367例を対象としました。鼻咽頭拭い液検体を用いてM. pneumoniaeを培養し、ダイレクトシークエンス法により23S rRNAドメインVの変異を調べました。
その結果、2024年のM. pneumoniaeのマクロライド耐性変異率は60.2%(127/211例)で、2018~20年と比べて有意に高かった(p<0.001)ことが分かりました。各年の耐性変異率は以下のとおり(2021~23年は報告数が少ないため参考値)。耐性変異が認められた162例中160例がA2063G変異でした。
-2018年:17.6%(9/51例)
-2019年:20.6%(13/63例)
-2020年:26.7%(8/30例)
-2021年:33.3%(1/3例)
-2022年:33.3%(1/3例)
-2023年:50.0%(3/6例)
-2024年:60.2%(9/51例)
以上から、マイコプラズマ肺炎における大阪府のマクロライド耐性率(2024年)は約6割であったことが分かりました。
2012年前後のM. pneumoniaeにおけるマクロライド耐性変異率が80~90%で、2019年前後に一時20~30%となったものの、マクロライド耐性マイコプラズマ肺炎の割合が再び増加してきた模様です。M. pneumoniae感染症に対する抗菌薬の選択には注意する必要がありますね。 (小児科 土谷)

