今回は救命救急に関する話題です。Resuscitation誌より抜粋させて頂きました。

The impact of dispatcher-assisted CPR and prior bystander CPR training on neurologic outcomes in out-of-hospital cardiac arrest: a multicenter study – ScienceDirect


日本体育大学・東京慈恵会医科大学の研究グループはが「SOS-KANTO 2017」のデータを用いて、病院外で心停止を起こした2,772症例について、近くにいた一般市民による心肺蘇生の有無が、1か月後の脳機能の良好な回復にどのような影響を与えるかについて検討しました。


その結果、心肺蘇生が行われなかった場合、脳に重い後遺症が残らずに回復できた人(神経学的予後良好)の割合は、わずか3.0%で、救命講習を受けていなかった市民でも、119番通報時に口頭指導を受けながら心肺蘇生を行った場合には、その割合は7.4%にまで上昇していました。さらに、救命講習を受けており、口頭指導を必要としなかった市民が対応した場合には、25.6%にまで改善が見られました。救命講習を事前に受けた市民による心肺蘇生や、救急指令員の電話指導を受けながら行われた心肺蘇生が、脳機能の良好な回復と関連していることが明らかになりました。

蘇生教育に携わっていた自分としては、そうだよねっと腑に落ちる結果で納得です。もしもの時のために、是非普段から定期的に救命講習を受けましょう。そして、そんな場面に遭遇した際、「自信ないな~」と思ったら救命司令員に電話で指示を仰ぎましょう。 (小児科 土谷)