2024~25年におけるCOVID-19ワクチンの有効性に関する報告を紹介します( The New England journal of medicine. 2025 Oct 08; doi: 10.1056/NEJMoa2510226.)。

Association of 2024–2025 Covid-19 Vaccine with Covid-19 Outcomes in U.S. Veterans | New England Journal of Medicine

 

退役軍人省の電子医療データベースを用いて無作為化比較試験を模倣した観察研究を実施しました。

対象は、2024年9月3日~12月31日にVeterans Affairs(VA)医療機関を受診した18歳以上の退役軍人で、2024~25年COVID-19ワクチンとインフルエンザワクチンを同日に接種した人(16万4,132例)と、インフルエンザワクチンのみを接種した人(13万1,839例)です。被験者を最長180日間またはアウトカム発生のいずれか早いほうまで追跡しました。

主要アウトカムは、COVID-19関連救急外来受診、COVID-19関連入院、およびCOVID-19関連死の複合としました。逆確率加重法により介入群と対照群のベースラインの差を補正し、6ヵ月時点におけるアウトカムのリスク(1万人当たり)をロジットリンクと二項分布を用いた重み付け一般化推定方程式を用いて推定し、ワクチンの有効性(1-リスク比)を算出しました。

 

その結果、6ヵ月追跡時点で、COVID-19ワクチンの推定有効率(接種群vs.非接種群)はCOVID-19関連救急外来受診に関して29.3%(95%信頼区間[CI]:19.1~39.2、1万人当たりのリスク差:18.3、95%CI:10.8~27.6)、COVID-19関連入院に関して39.2%(21.6~54.5、7.5、3.4~13.0)、COVID-19関連死に関して64.0%(23.0~85.8、2.2、0.5~6.9)でした。また、複合アウトカムに対するCOVID-19ワクチンの推定有効率は28.3%(95%CI:18.2~38.2、1万人当たりのリスク差:18.2、95%CI:10.7~27.5)でした。COVID-19ワクチンによるアウトカムのリスク低下は、年齢(65歳未満、65~75歳、75歳以上)、主要な併存疾患の有無、および免疫状態の事前に規定されたサブグループのすべてにおいて一貫して認められました。

 

以上から、 2024~25年における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種は、重度臨床アウトカムのリスク低下と関連していたことが分かりました。

 

患者さんを診療する以上、自分は毎回接種していますが、医療従事者でない方々も(合併症やlong COVID等のリスクもそれなりにあるので)基礎疾患をお持ちの方、高齢者の皆様等はメリット・デメリットをよくお考えの上、ご検討ください。 (小児科 土谷)