HPVワクチンの1回接種は2回接種と比較して同等の予防効果が得られるのでしょうか?( The New England journal of medicine. 2025 Dec 18;393(24);2421-2433. doi: 10.1056/NEJMoa2506765.)
Noninferiority of One HPV Vaccine Dose to Two Doses | New England Journal of Medicine
2017年11月29日~2020年2月28日にコスタリカの200地区以上で被験者を募り、HPVワクチン1回接種の2回接種に対する非劣性を検証する無作為化試験を行いました。
本試験では、12~16歳の女子を、2価HPVワクチンを1回接種または2回接種、9価HPVワクチンを1回接種または2回接種する4群に、1対1対1対1の割合で無作為に割り付けました(コスタリカでは対象である年齢層の女子に対して、政府はHPVワクチンを提供していなかった)。
主要エンドポイントは、接種後12ヵ月目~60ヵ月目に発生し、少なくとも6ヵ月間持続したHPV16またはHPV18の新規感染とし、事前に規定した非劣性マージンは、被験者100人当たりの感染例が1.25件としました。また、本試験に参加した女子と非無作為化サーベイの登録女性の、HPV16またはHPV18感染の比較も行いました。
その結果、合計2万330人が試験に登録・無作為化され、ワクチン非接種の3,005人がサーベイに登録されました。
非劣性解析において、HPV16またはHPV18感染の予防に関して1回接種は2回接種に対して非劣性であることが示されました。1回接種と2回接種の感染率差は、2価HPVワクチンでは-0.13件/100人(95%信頼区間[CI]:-0.45~0.15、非劣性のp<0.001)、9価HPVワクチンでは0.21件/100人(95%CI:-0.09~0.51、非劣性のp<0.001)でした。ワクチンの有効性は4群ともに97%以上で、安全性に関する懸念は認められませんでした。
以上から、2価または9価のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの1回接種は2回接種に対して、HPV16またはHPV18感染への予防効果が非劣性であることが示されました。
当院でもHPVワクチンの定期接種を実施しています。
接種を希望される方はお早めに予防接種の予約をお願いいたします。 (小児科 土谷)

