子どもの新型コロナ感染症に関する報告を紹介します。

Mortality and Neurological Sequelae Among Children with COVID-19-associated Encephalopathy/encephalitis: A Multi-center, Retrospective Cohort Study with Long-term Follow-up – Pediatric Neurology

 

中国で行われた多施設共同後ろ向きコホート研究の結果です。

2022年12月1日から2023年1月31日までの2か月間(=オミクロン株流行時)に、山東省の5つの小児ICUに新型コロナ脳炎のために入室した102名(年齢中央値5.5歳)のうち、約4分の1の子ども(26.5%)が入院中に死亡しており、約3割(34.7%)が退院時においても重度の神経学的後遺症が認められていました。

さらに、その後1年間の追跡調査を完了した生存者のうち、約3割(32.3%)が依然として重度の神経学的後遺症を抱えていたことが分かりました。

 

これまでに、日本でもCOVID-19で子どもが急性脳症になると予後不良であることが報告されており、アメリカでも1歳以下の子どもで重症化しやすいことが報告されています。一般的に、小児のCOVID-19が軽症であることに違いはありませんが、『子どもは新型コロナに感染しても大したことがない』と決めつけることも出来ません(重症例は一定の確率で発生してしまう)。

社会でのCOVID-19の流行が激しくなると、当然子どもたちにも感染者が増え、それとともに急性脳症を示す子どもたちが増えてしまいます。

引き続き、流行状況に応じてきちんと感染対策を継続する必要があるものと思われます。 (小児科 土谷)