SNSのメンタルヘルスへの影響については、これまでにも取り上げてきました。

今回は「イライラ(易刺激性)」との関連性について調べた報告( JAMA network open. 2025 Jan 02;8(1);e2452807. pii: e2452807.)があったので紹介します。

Irritability and Social Media Use in US Adults – PMC

 

2023年11月2日から2024年1月8日の期間に実施された大規模調査で、非確率抽出によるウェブベース調査であるCOVID States Projectの2つの調査時点から得られたデータを解析しました。易刺激性との関連を推定するため、多重線形回帰モデルを適用しました。調査回答者は18歳以上でした。

 

参加者は42,597人で、平均年齢は46.0(17.0)歳でした。性別は、24,919人(58.5%)が女性、17,222人(40.4%)が男性、456人(1.1%)がノンバイナリーと回答しました。人種・民族の内訳はアジア系アメリカ人が1,216人(2.9%)、黒人が5,939人(13.9%)、ヒスパニックが5,322人(12.5%)、ネイティブ・アメリカンが624人(1.5%)、太平洋諸島系が515人(1.2%)、白人が28,354人(66.6%)、その他が627人(1.5%)でした。

 

調査回答者のうち、合計33,325人(78.2%)が少なくとも1つのソーシャルメディア・プラットフォームを毎日利用していると報告しており、その内訳は、1日1回の利用が6,037人(14.2%)、1日に複数回の利用が16,678人(39.2%)、1日の大半での利用が10,610人(24.9%)でした。

ソーシャルメディアの頻繁な利用は、単変量回帰モデルにおいて有意に高い易刺激性と関連していました(「1日1回以上」対「全く利用しない」では1.43ポイント[95%信頼区間(CI):1.22–1.63]、「1日の大半」対「全く利用しない」では3.37ポイント[95%CI:3.15–3.60])。この関連は調整モデルにおいても認められ(「1日1回以上」で0.38ポイント[95%CI:0.18–0.58]、「1日の大半」で1.55ポイント[95%CI:1.32–1.78])、政治的な話題への関与度の指標を組み込んだ後も持続していました。

また、単なる閲覧ではなく、投稿などの積極的な関与をする人ほど、刺激性の度合いが強くなる傾向があることも確認されました。

プラットフォーム別では、TikTokとFacebookの利用者で最も顕著な関連性が見られ、TwitterやInstagramではやや控えめな傾向でした。

 

以上から、SNSの利用頻度が高いほど、「イライラ」の度合いが強くなる傾向があることが確認されました。

この関連性が年齢や性別、教育レベル、収入などの諸要因を考慮しても有意性が残存していたことは特筆すべきです。

 

SNSの利用はほどほどに。。自分も気を付けたいと思います。 (小児科 土谷)