春眠暁を覚えず。

春は何となく眠足りない日が多いので、睡眠に関連した話題( Sleep health. 2024 Feb;10(1);98-103.)にしますw

Association between weekend catch-up sleep and cardiovascular disease: Evidence from the National Health and Nutrition Examination Surveys 2017-2018 – Sleep Health: Journal of the National Sleep Foundation (sleephealthjournal.org)

 

週末のキャッチアップ睡眠(週末の寝だめ)が心血管疾患の原因となる肥満や高血圧などの発生リスクを低下させることが報告されています。

2017~18年に実施された米国の国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)に参加した20歳以上の3,400例を対象とし、週末のキャッチアップ睡眠と心血管疾患(以下CVD)の関連を検討しました。週末のキャッチアップ睡眠は、週末の睡眠時間が平日より1時間以上長いことと定義しました。

 

その結果、対象となった3,400例(男性:1,650例、女性:1,750例)のうち、333例(9.8%)がCVDを有していました。

CVDを有している参加者は、CVDを有さない参加者と比べて週末のキャッチアップ睡眠時間が短かったことが分かりました(p<0.01)。週末のキャッチアップ睡眠がある参加者は、キャッチアップ睡眠のない参加者と比べてCVDの有病率が低かったことが分かりました(p<0.01)。


多変量解析では、週末のキャッチアップ時間は狭心症(p=0.04)、脳卒中(p<0.01)、冠動脈性心疾患(p=0.01)の有病率と関連していました。平日の睡眠時間が6時間未満の集団では、週末のキャッチアップ睡眠がCVDの有病率の低下と関連し(p<0.01)、この集団において週末のキャッチアップ睡眠時間とCVDの有病率の関連を検討した結果、週末のキャッチアップ睡眠時間が2時間以上であるとCVDの有病率が低下しました(p=0.01)。

 

以上から、平日の睡眠時間が6時間未満の集団において、週末のキャッチアップ睡眠が2時間以上あると、CVD発生のリスクが低下したことが分かりました。

 

自分の場合、勤務医時代の後遺症で不眠症生活が定着してしまって長いですが、(健康を考えて)疲れたときは週末休まなきゃですねw (小児科 土谷)