5月はGWなど、連休が多いので隙間時間で1冊読んでみました。

これまでに何冊か読んだことのある原田マハさんの作品です。

 

「暗幕のゲルニカ」 原田マハ

ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた・・。

MoMAのキュレーター八神瑶子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。

故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。

ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑶子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実とは?

 

人はなぜ戦争をするのだろうか?
戦争を始めるのも、やめないのも、戦争に苦しみ続けるのも、すべて人類が自分でやっていること。

その愚かさと、暴力の連鎖、それに対して芸術(アート)はどんな力を持って戦えるのか?

そんなことを考えながら、読んでいました。

 

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芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ.
私は闘う。断固、闘う。この世界から戦争がなくなるその日まで、戦争そのものと。この絵筆一本、一枚の絵で。

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読み終えて、心に残った一節です。

 

『暗幕のゲルニカ』は作者の反戦・平和への思いが詰まった良作です。

ご興味のある方は、是非ご一読くださいw (小児科 土谷)