今回はlong COVIDの神経症状に関する論文( Annals of neurology. 2024 Nov 22; doi: 10.1002/ana.27128.)を紹介します。
2020年3月~2023年3月にノースウェスタンメモリアルホスピタルのNeuro-COVID-19クリニックを受診し、新型コロナウイルス検査で陽性が判明した最初の1,300人(COVID-19による入院歴のある患者200人、入院歴のない患者1,100人)を対象に、COVID-19の重症度(入院歴の有無)によるlong COVIDの神経症状の違いを検討しました。対象患者は、若年層(18〜44歳)、中年層(45〜64歳)、高齢者(65歳以上)に分類されました。
COVID-19の発症から10カ月後の時点で、若年層と中年層では、高齢者に比べてlong COVIDの神経症状の発生率が高く、症状の負担も大きいことが明らかになりました。また、入院歴のない患者群では、若年層と中年層で高齢者に比べて、主観的な倦怠感や睡眠障害のスコアが高く、これらの層はQOLへの障害をより強く感じていることが分かりました。さらに、入院歴のない患者群では、認知機能(実行機能や作業記憶)のスコアが最も低かったのは若年層であることも判明しました。
一方、入院歴のある患者群では、認知機能の一部(実行機能)に統計学的に有意に近い年齢による差が認められたものの、QOLには年齢による有意差は認められませんでした。
long COVIDのうち、重篤な神経症状は高齢者よりも若年層や中年層の人に現れやすいことが明らかになりました。
働き盛りの若者にも大きな影響を及ぼし、健康問題や障害を引き起こすCOVID-19は本当に厄介です。
感染状況に応じて、基本的な感染対策を行い、感染予防に努めましょうw (小児科 土谷)


