月初めの1冊です。

年度はじめなので、あまり重い内容じゃない本にしてみました。

とにかく、表紙が美味しそうだったのが決め手でしたw

 

「ソース焼きそばの謎」 塩崎 省吾

この表紙たまらないですねw 見ているだけで、焼きそばが食べたくなります!

著者の趣味が高じて国内外の焼きそばを食べ歩き、メディアにも出演多数、ついに研究者のごとく焼きそばに特化した本をだしたみたいですw


とりあえず、やきそばの歴史から。

先駆者としてオタフクソース社が出版した「ヤキソバロジー」に代表されるように長く終戦直後説が有力とされて来ましたが、著者は徹底考察の上でこれをひっくり返しました。

 

著者は焼きそばを麺類というよりも「お好み焼き」に代表されるいわゆるコナモンのイメージで考察しています。

現在でもお好み焼きに焼きそばは付きもので、歴史を解く上で粉分類は正解でした。明治の後期にお好み焼きは生まれていますが、浅草のお好み焼き屋「染太郎」が昭和12年に開業しそのメニューに初めて「焼きそば」が載りました。すなわち、お好み焼きと同様鉄板にひろげ、お好み焼きのコテを使って焼きあげ、同じソースを絡める、じつに合理的なメニューであった訳です。大正時代説もありますが、社会的に認知されたのは間違いなく「染太郎」のようで、開高健や高見順を始め著名な文士が集いこれを書いています。


1000件以上は食べたと言う著者の焼きそば画像が大量にカラーで載っており、土地々々の特色の説明と共に楽しめる貴重な本です。

焼きそば好きの方は、是非一読してみてください! (小児科 土谷)