追加接種に使われているオミクロン株(XBB1.5)対応ワクチンに関する論文(JAMA Intern Med
. 2024 Jun 24. doi: 10.1001/jamainternmed.2024.1640.)です。XBB対応ワクチンがオミクロン株による入院リスクや重症化リスクを低減させることが出来るのかについて調べられています。
今朝は寝坊して時間が無かったので、結果をかいつまんで説明します。
XBB株対応ワクチンを追加接種として用いた場合、オミクロン株感染において入院リスク・重症化リスクを低減させることが出来るのかについて調べています。

上図をみると、XBB株対応ワクチンを追加接種として用いた場合、入院リスクも重症化リスクも有意に低下させていることが分かります。~60%という有効率はかなり高いものです。
一方、旧来のワクチン(当初使われた武漢株に対するmRNAワクチン)では、オミクロン株には効かなくなってきていることが分かります(下図)。
具体的には、旧来のワクチンを2回接種した人、旧来ワクチン2回+追加接種で計3回接種をした人では、オミクロン株に対する入院リスクも重症化リスクもほとんど下がっていないことが分かります(入院率:~20%、重症化率:<5%といずれも有効率が低い)。つまり、旧来ワクチンで得られた効果ではオミクロン株には対抗できないということです。

感染して重症化すると費用も高額となるうえ、感染後の後遺症(long COVID)の発症リスクを考えると、感染するデメリットは極めて大きいものと考えられます。
今後、ウイルスの変異が進み、近い将来、更に新しいオミクロン株(JN.1)に対応するワクチンも市場に出てくることでしょう。新しいワクチンを上手く追加接種として使いつつ、新たな変異株による健康被害を最小限にとどめていきたいものです。(小児科 土谷)


