鼻出血(鼻血)の発生率の全国的な季節的傾向、年齢と性別の分布、地理的パターンについて調べた研究( Auris, nasus, larynx. 2025 Oct;52(5);575-580. doi: 10.1016/j.anl.2025.08.001.)を紹介します。
2019~22年度のレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)のオープンデータを解析し、鼻出血に対する2種類の治療法(ガーゼパッキング止血法と焼灼術)について検討しました。治療パターンは月別、年齢別、性別、都道府県別に評価しました。
その結果、調査期間において、ガーゼパッキング止血法が87万819件、焼灼術が52万3,591件記録されていました。両処置とも一貫した季節パターンを示し、冬(12月~2月)にピークがあったことが分かりました。
年齢分布は二峰性パターンを示し、小児と高齢者において発生率が高く、すべての年齢層で男性が多かったことが分かりました。
小児患者はガーゼパッキング止血法を受ける傾向が強く、地域的には西日本でガーゼパッキング止血法が多いのに対し、北日本では焼灼術が多かったことが分かりました。
以上から、鼻出血は冬季、小児と高齢者、男性に多く、また、地域によって処置の傾向が異なっていることが分かりました。 (小児科 土谷)

