子どもたちのlong COVID(新型コロナ後遺症)の大規模な調査結果について紹介します。

Long COVID associated with SARS-CoV-2 reinfection among children and adolescents in the omicron era (RECOVER-EHR): a retrospective cohort study – The Lancet Infectious Diseases

 

アメリカの電子記録から2022年1月1日から2023年10月13日までの間(オミクロン株流行時)に初回感染エピソードを有する子ども約40万人、2回目感染エピソードを有する約6万人を特定し、後遺症について調べました。約46万人のうち男性は50.2%、平均年齢は8.17±6.58歳でした。

 

その結果、新型コロナ後遺症(感染後1ヶ月以上続くもの)の発生率は、6ヶ月あたり100万人あたりで初回感染群903.7、2回目感染群1883.7でした。

再感染した人では後遺症発症リスクが有意に高くなり、感染後の心筋炎の発症リスクが3.6倍、味覚および嗅覚の変化が2.8倍、血栓性静脈炎および血栓塞栓症が2.3倍、心臓病2.0倍、急性腎障害1.9倍、体液および電解質異常1.9倍、全身疼痛1.7倍、不整脈1.6倍、肝酵素異常1.6倍、胸痛1.5倍、疲労および倦怠感、頭痛はいずれも1.5倍増加していました。

 

以上から、オミクロン株になってからも、子どもたちの新型コロナ後遺症は出続けており、成人の場合とよく似た状況であることが分かりました。

要するに、感染を繰り返すと新型コロナ後遺症リスクが高まり、後遺症のうち発生リスクが高いものは心筋炎(ワクチンではなくて感染のため)、味覚・嗅覚異常、血栓性静脈炎・塞栓症、心臓病、急性腎障害など、厄介なものばかりであったことが分かりました。

 

COVID-19に関しては、子どもだから大丈夫!ということはなく、一定数は重症例、後遺症例が発生しています。

小児であっても、その時の流行状況に応じて、きちんと感染対策を行い、感染予防を心掛けましょうね! (小児科 土谷)