水泳は幼児~小児期の習い事の1つです。僕も子どもの頃スイミングスクールに通っていましたw

幼児期の水泳経験がその後の運動能力の発達にどんな影響を及ぼすのか調べた研究(BMC Sports Sci Med Rehabil. 2024 Sep 17;16(1):192. )を紹介します。

Effect of swimming initiation period and continuation frequency on motor competence development in children aged up to 3 years: the Japan environment and children’s study – PMC

 

子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)に参加した母児7万9,687組のデータを用い、水泳の開始時期および継続期間が運動能力発達に及ぼす影響を検証しました。

 

対象は、2011年8月以降に出産・出生した母児7万9,687組(女児3万8,881例)で、児のプール利用頻度に関する質問票に1.5歳時および3歳時の2回回答してもらい、〈1〉1~3歳時にほとんどプールを利用しなかったA群(5万5,625例)、〈2〉1~1.5歳時にほとんどプールを利用しなかったが2~3歳時には月1回以上利用したB群(6,157例)、〈3〉1~1.5歳時に月1回以上プールを利用したが2~3歳時にはほとんど利用しなかったC群(1万4,424例)、〈4〉1~3歳時に月1回以上プールを利用し続けたD群(3,481例)-に4分類しました。

 

次に、日本語版年齢・発達段階質問票第3版(J-ASQ-3)を用いて1.5、2、2.5、3歳時の粗大運動機能と微細運動機能の発達を評価しました。

ロジスティック回帰分析により、母親の最終学歴、世帯年収、児の性、身体的異常、BMI、母が児と遊ぶ頻度、児と外出する頻度、通園状況などを調整し、A群を参照として児が各時点において粗大運動機能と微細運動機能が発達遅延(ASQ-3スコアが基準値未満)となる調整後オッズ比(aOR)を算出しました。

 

その結果、粗大運動機能の発達遅延との関連では、B群で2.5歳時のみリスク低下が示されました(p<0.05)。C群およびD群では全ての時点で有意にリスクが低かったことが分かりました(全てp<0.05)。

 

微細運動機能の発達遅延との関連では、B群で1.5、2、3歳時にリスクが低下していました(全てp<0.05)。C群とD群では全ての時点で有意にリスクが低かったことが分かりました(全てp<0.05)。

 

以上から、1歳ごろから水泳を開始することは粗大運動機能および微細運動機能の発達と有意に関連することが示唆されました。そして、粗大運動機能には継続期間(2歳以降にプール利用頻度減少/3歳まで利用継続)にかかわらず3歳まで持続的な好影響が認められた一方、微細運動機能は2歳までは継続期間による差はなかったものの、2.5歳以降は継続の益がより顕著だったことが分かりました。

 

普段の子育てトリビアにも使える面白い研究だと思います。そうすると、幼児期に開始した水泳が運動能力に与える影響も知りたいところ。

今後の研究結果が待ち遠しいですねw (小児科 土谷)