ファイザーワクチンBNT162b2のlong COVIDのリスクを軽減する効果について検証した研究を紹介(Wu, Qiong et al. Real-world effectiveness and causal mediation study of BNT162b2 on long COVID risks in children and adolescents. eClinMedi, Volume 79, 102962.)します。
デルタ株が流行した2021年7月から11月、オミクロン株が流行した2022年1月から11月の期間において、小児(5~11歳)、思春期(12~20歳)を対象としました。ワクチンが感染予防を通じてlong COVIDリスクを軽減する間接効果と、感染とは独立してリスクを軽減する直接効果について検討しました。
結果として、デルタ株の流行期において、思春期のワクチン接種はlong COVIDの発症リスクを95.4%低下(小児コホートのデータなし)し、オミクロン株の流行期では小児における予防効果は60.2%、思春期では75.1%と推定されました。
ただし、直接効果は3つのコホートにおいて統計的に有意ではなく、効果の大部分は感染予防による間接効果によるものと考えられました。

以上より、デルタ期およびオミクロン期において、BNT162b2が小児および若年者におけるlong COVIDのリスクを低減するのに有効であることが示唆されました。
小児や思春期でもワクチン接種によってlong COVIDの発症リスクは軽減するようです。
long COVIDの治療手段が限られる現状では、ワクチン接種を含む感染予防が大事です。感染の「波」に合わせて、適切な感染対策を行いましょう。 (小児科 土谷)


