人工甘味料は人々の食生活の質を高めているのか、または反対に食生活の質の低下と関連しているのでしょうか?
今回は人工甘味料の摂取と食生活の質との関連を検討した研究(The American journal of clinical nutrition. 2024 Nov 26; pii: S0002-9165(24)01418-7.)を紹介します。
米国がん協会(ACS)が行っているがん予防に関するコホート研究の参加者のデータを用いて行われた横断的研究です。
精度検証済みの食品摂取頻度質問票を用いて、人工甘味料入り飲料・食品・ヨーグルトの摂取量を推測し、その結果に基づき参加者全体を、人工甘味料非摂取群、1日1サービング未満群、1日1〜2サービング未満群、1日2サービング以上群という4群に分類しました。
食事の質は、ACS食事スコアと健康的な食事指数(HEI-2015)を用いて評価しました。
その結果、解析対象者は16万3,679人で、年齢中央値53歳(四分位範囲45~60)、女性78.9%で、1日当たりの人工甘味料摂取頻度は1.0±1.5回、HEI-2015は75.4±10.2でした。
ACS食事スコアは、人工甘味料非摂取群が6.8±0.03であったのに対し、1日1サービング未満の群は6.5±0.03、1〜2サービング未満の群6.3±0.03、2サービング以上の群6.1±0.03と、摂取量が多いほどスコアが低いという有意な関連が認められました。
また、HEI-2015についても同順に、76.3±0.1、76.7±0.1、75.6±0.2、72.7±0.2と、同様の関連が認められました(いずれも傾向性P<0.0001)。
次に、食事の質が低いと判定されるオッズを多変量ロジスティック回帰分析で検討した結果、人工甘味料の摂取量が多いほどそのオッズが増加する傾向が認められました。具体的には、人工甘味料を摂取していない群に比較して、摂取量が1日1サービング未満の群では3%、1〜2サービング未満の群では17%、2サービング以上の群では43%のオッズ上昇が認められました。
以上から、人工甘味料の摂取量が多い人ほど、食生活が非健康的であるということが分かりました。
朝から耳が痛いお話でした。健康のために、自分の食生活も見直さなければいけないかもしれませんねw (小児科 土谷)

