夏場といえ、様々な感染症が流行します。

その1つが手足口病です(今年はあんまり目にしませんけど)。

手足口病は、これまでコクサッキーA16型、エンテロウイルス71型がメインでしたが、2008年以降コクサッキーA6型も主なウイルス型のひとつとなっています。

 

近年、これまでの手足口病の皮膚症状と異なるケースを診ることが多くなってきたため、調べてみました(Pediatr Dermatol. 2024 Jan-Feb;41(1):23-27.)。

Atypical cutaneous findings of hand‐foot‐mouth disease in children: A systematic review – Starkey – 2024 – Pediatric Dermatology – Wiley Online Library

 

非典型的な皮膚症状を伴う小児の手足口病臨床的特徴と転帰を系統的にレビューしています。

その結果、85研究が含まれ、1359例が対象となりました。平均年齢は2.4歳で、61%が男児でした。

最も多く報告された皮疹形態は水疱(53%)、丘疹(49%)、水疱性発疹(36%)でした。

その他の形態として、ヘルペス様湿疹(19%)、紫斑/点状出血(7%)、Gianotti Crosti様(4%)が含まれていました。

非典型的な部位として、腕や脚(47%)、顔(45%)、胴体(27%)でした。

63%の症例でコクサッキーA6型が検出されました。

そして、症状は平均10日程度で軽快しており、よく認められた合併症は爪の変化(21%)と爪の脱落(4%)でした(それぞれ症状出現から平均3週および2週後に発生)。

全体の16%の症例が治療(アシクロビル、抗生物質静脈内投与、ステロイド外用薬)を受けていました。

以上から、非典型的な皮膚症状を呈する手足口病は誤診され、不適切な治療がなされる可能性があることが分かりました。

まず手足口病の皮膚所見には様々な表現型があるということを認識することが大事ですね。 (小児科 土谷)