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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

ワクチン接種は自己抗体の誘導を伴わず、抗ウイルス免疫の恩恵を受けることができる

せっかく6回目のワクチン接種をしたので、それに関連した真面目な話題です。

SARS-CoV-2感染によって自己抗体が誘導されることから、ワクチン接種でも(特に自己免疫疾患患者において)自己抗体が誘導される可能性が考えられてきました。それに関連した論文(Nat Commun 14, 1299 (2023).(doi.org/10.1038/s41467-023-36686-8))を紹介します。

 

全身の自己抗体をスクリーニングできるRapid Extracellular Antigen Profiling(REAP)法を用いて、健常者145名、自己免疫疾患患者38名、mRNAワクチン関連心筋炎患者8名のワクチン接種後の抗体反応を検討した研究です(米国)。

 

方法は、ワクチン接種前後の血液における自己抗体を測定し、これをCOVID-19患者における自己抗体と比較しています。

その結果、ほとんどの人で接種後に強固なウイルス特異的抗体応答が認められました。COVID-19感染者では多くの自己抗体が誘導されたのに対し、ワクチンは上記のいずれの群においても自己抗体の誘導を来しませんでした。

 

 

以上から、mRNAワクチンはSARS-CoV-2に対する抗体を誘導するものの、感染とは異なり、自己抗体反応を来さないことが分かりました。

 

感染後に自己免疫疾患を発症するリスクを考えると、積極的に感染して免疫をつけようという発想は止めた方が良いということですね。 (小児科 土谷)

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