long COVIDの遺伝的要因に関する報告(Chaudhary NS, et al. Multi-ancestry GWAS of Long COVID identifies immune-related loci and etiological links to chronic fatigue syndrome, fibromyalgia and depression.medRxiv )を紹介します。
米国の研究で、これまでで最大規模のゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施し、欧州系、ラテン系、アフリカ系アメリカ人を対象にした多民族メタ解析を実施しました(long COVID 6万4384人,対照17万8537人)。
その結果、ゲノムワイドに有意な以下の3つの遺伝子座が特定されました(下図)。
- HLA-DQA1–HLA-DQB:免疫応答の調整で中心的な役割を果たし、自己免疫や感染に対する反応に関連する
- ABO:血液型だけでなく、血液凝固や免疫系にも影響を与え、COVID-19の重症化や血栓形成に関与する可能性がある
- BPTF–KPAN2–C17orf58:免疫系やウイルス応答に関与する遺伝子群で、特にウイルスの侵入や炎症反応において役割を果たす。

さらに、メンデルランダム化解析によって、慢性疲労(OR=1.59)、線維筋痛症(OR=1.54)、うつ病(OR=1.53)とlong COVIDとの潜在的な因果関係が同定され、それぞれがlong COVIDのリスクを有意に増加させることが明らかになりました。
long COVIDのリスクを上げる遺伝的要因が明らかにされつつあります。
個人的には、(過去にもABO型はCOVID-19の重症化リスクとの関連が指摘されていたので)「どの血液型がリスクになるのか」が知りたいところw 今後の研究結果を期待しましょう。 (小児科 土谷)

