表題のp-tau217とは、アルツハイマー病の原因物質の一つとされるタウタンパク質の217番目のアミノ酸がリン酸化されたもののことです。
近い将来、血液検査でアルツハイマー病を早期に診断できるようになるかもしれません。
p-tau217がまだ認知症状の出ていない高齢者におけるアルツハイマー病の前臨床マーカーとなるのか、メタ解析が行われました(メタ解析は、これまでに発表された同じテーマに関する複数の研究結果を統計的に統合してより信頼性の高い結論を導き出すための統計手法のこと)。
本研究では過去に発表された18の論文を検討し、7,834人(アミロイド陽性2,533人、アミロイド陰性5,301人)について調べられました。
その結果、p-tau217はアルツハイマー病の診断がつく約20年前から血中に出現することが分かり、p-tau217が認知障害のない前臨床段階のアルツハイマー病の診断のために信頼性の高い良い血中マーカーになり得ることが分かりました。
p-tau217は、おそらく保険収載されてくると思いますし、これから色々なデータが出てくるでしょう。心臓病にとってのLDLレベルのように、臨床的に有用なものになることを期待しています。 (小児科 土谷)

