10代の若者の約8人に1人が、18歳になるまでに難聴の兆候を示し、約6%は感音性難聴(SNHL)を発症する可能性があることが報告(Otolaryngology–head and neck surgery : official journal of American Academy of Otolaryngology-Head and Neck Surgery. 2025 Dec;173(6);1385-1392. doi: 10.1002/ohn.70042.)されています。

Longitudinal Insights into Sensorineural and Noise‐Induced Hearing Loss in Adolescents Aged 13‐18 Years – PMC

 

オランダ、ロッテルダムの出生コホート研究(Generation R研究)に参加した子ども3,347人(平均年齢18歳5カ月、女子53.1%)を対象に、18歳時点でのSNHLおよび騒音性難聴(NIHL)の可能性がある聴力低下の有病率を調べ、13歳から18歳までの間に聴力低下の頻度や重症度がどのように変化するのかを検討しました。試験参加者は、13歳時点(2016〜2019年)と18歳時点(2020〜2024年)に聴力検査を受けました。

 

その結果、18歳時点でのSNHLの有病率は6.2%、NIHLの可能性がある聴力低下が見られた割合は12.9%であることが明らかになりました。

13歳時点と18歳時点の両時点で聴力検査を受けた2,847人を対象とした解析では、5年間でこれらの有病率に有意な変化は認められませんでしたが、オージオグラムで特定の周波数のみ閾値が低下してV字型になるパターン(ノッチ)の有病率は13歳時点の7.9%から18歳時点の8.4%へとわずかに増加していました。また、13歳時点で高周波数帯域の難聴(HFHL)が認められた参加者では、18歳時点で高周波数の聴力閾値が有意に悪化していました。

 

どの国でも、若者は娯楽による大音量にさらされている集団です。

リスクの高い視聴活動を長期間続けることは騒音性難聴のリスクを高めてしまいます。

イヤホンや音楽スピーカーの音量など、身近なことから・少しずつ改めていきましょう。 (小児科 土谷)