薬剤耐性菌の存在は日本だけでなく、世界中で問題になっています。

One in 6 Common Bacterial Infections Are Resistant to Antibiotics, WHO Warns | Infectious Diseases | JAMA | JAMA Network

 

世界保健機関(WHO)の報告書によると、2023年の時点で、臨床的に確認された細菌感染症の約6分の1が抗生物質耐性だったとのこと。
この報告書では、尿路感染症、血流感染症、胃腸感染症を引き起こす22種類の抗生物質と8種類の一般的な病原体を対象としています。

もっとも抗生物質耐性の頻度が高かったのは尿路感染症と血流感染症(菌血症)で、それぞれ約3分の1と6分の1が耐性でした。

特に、グラム陰性菌の大腸菌と肺炎桿菌などでは第一選択治療薬である第三世代セファロスポリンにかなりの割合で耐性を示していました。アシネトバクター属、大腸菌、肺炎桿菌、サルモネラ属の細菌においても、カルバペネム系やフルオロキノロン系抗生物質への耐性が拡大しているとのことでした。

 

また、抗生物質耐性感染症は地域差が大きく、東南アジアと東地中海地域で最も多く、ヨーロッパと西太平洋地域で最も少ないという結果でした。


抗生物質の乱用は抗生物質耐性の細菌を増やしてしまうことに繋がります。

目的とする細菌に対して、至適の抗生物質を、必要な期間のみ投与することが必要です。

 

抗菌薬の適正使用にご協力頂ければ幸いです。 (小児科 土谷)