乳幼児におけるワクチン接種後の発熱に関する報告(Vaccine. 2025 Aug 30:62:127551. doi: 10.1016/j.vaccine.2025.127551. Epub 2025 Jul 29.)です。
養育者向けの育児アプリ「パパっと育児@赤ちゃん手帳」に入力された乳幼児の体調変化のリアルワールドデータを解析し、ワクチン同時接種後の発熱の発生状況を検証しました。解析対象は、2014年4月~2023年11月に入力された、乳幼児2563人の計5690回分のワクチン接種記録です。なお、発熱時のみ記録するユーザーを除外するため、ワクチン接種前4日間に体温記録があったユーザーのみを対象としました。
ワクチンの種類や同時接種数を限定せずに、乳児の接種後の発熱(38℃以上)頻度を調べたところ、月齢を問わず接種翌日が最多で、2日目以降は大半が解熱していました。接種翌日の発熱率を月齢別に見ると、生後2カ月で4.3%、3カ月14.0%、4カ月11.6%、5カ月2.0%、6~8カ月1.8%でした。
また、ワクチンの種類および同時接種数との関係も検証したところ、同時接種の際に肺炎球菌ワクチンと4種混合ワクチンの両方を含んでいた場合に最も発熱率が高く、16.8%でした。その他の接種条件に関して、冬よりも夏の接種で、また女児よりも男児で、わずかに発熱しやすい傾向が認められました。
以上から、乳幼児のワクチン接種後の発熱はワクチン接種翌日に最も高頻度に生じ、2日目には大半が解熱することが明らかになりました。
実体験でもそうですが、ワクチン接種後の乳児の発熱は接種条件によらず1日で解熱するケースが大半です。
ワクチン接種の影響を過度に心配せず、冷静な判断でワクチン接種をスケジュール通り進めましょう。 (小児科 土谷)


