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見附市小児科 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

女児の長時間スクリーンタイムは肥満と関連する

スクリーンタイム(ST)と子どもの過体重・肥満との関連について検討した論文(Endocr J
. 2024 Jan 11. doi: 10.1507/endocrj.EJ23-0343.)を紹介します。

Association between screen time, including that for smartphones, and overweight/obesity among children in Japan: NICE EVIDENCE Study 4 (jst.go.jp)

 

10~14歳の日本人小児2,242人(女児1,278人)を対象に横断研究を実施しました。

過体重/肥満の定義は国際肥満タスクフォースによるものを採用しました。

 

ロジスティック回帰分析の結果、女児では総ST(≧4時間)、スマホST(≧3時間)、スマホ以外ST(≧2時間)は、総ST2時間未満、スマホ非使用、非スマホST1時間未満と比較して、すべて独立して有意に過体重/肥満と関連していました。

 

スマホST≧3時間とスマホ以外のST≧2時間であることは、女児においてのみ体重過多/肥満と関連していました。

「スマホSTが3時間以上かつスマホ以外STが2時間以上」の女児は、これらの利用が少ない女児に比べて、過体重/肥満である可能性が6.79倍(95%CI:3.11-14.81)高かったことが分かりました。

女子で「STの合計が4時間以上5時間未満、またはスマホのSTが2時間以上」の場合であっても、「身体活動が60分/日以上、睡眠時間が8.5時間以上」と十分であれば、過体重/肥満との有意な関連は消失しました。

 

過体重・肥満を避けるためには、スマホのSTを3時間未満、スマホ以外のSTを2時間未満、総STを4時間未満に抑え、十分な身体活動と睡眠時間を確保することが重要であることが分かりました。

生活習慣を一気に変えることは難しいと思いますが、出来ることから少しずつ改善してみては如何でしょうか。(小児科 土谷)

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