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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

クリスマスケーキは健康増進に寄与するのか?

12月に入って、地味に気になるクリスマスケーキ。今日はクリスマスケーキに関連した話題です。

クリスマスデザートのレシピに使用されている食材の健康への影響を調査した論文( BMJ. 2023 Dec 20;383;e077166.)を紹介します。

Association of health benefits and harms of Christmas dessert ingredients in recipes from The Great British Bake Off: umbrella review of umbrella reviews of meta-analyses of observational studies | The BMJ

 

「ブリティッシュ・ベイクオフ」のクリスマスデザートに含まれるさまざまな食材の健康上の有益性と有害性を評価することを目的に、「ブリティッシュ・ベイクオフ」のウェブサイトと医学関連データベース(Embase、Medline、Scopus)を用いて、クリスマスデザートに使用する食材と死亡または疾病リスクとの関連を評価した観察研究のメタ解析に関するアンブレラレビューの文献を収集しました。

 

「ブリティッシュ・ベイクオフ」のウェブサイトに掲載されているクリスマスデザート(ケーキ、ビスケット、ペストリー、プディング/デザート)のレシピは48件で、178品目の食材が含まれていました。これらを17の包括的な食材グループ(バター、精粉、砂糖、卵、塩、着色料/香料、果物、アルコール、ミルク、ナッツ類、コーヒーなど)に分類しました。

 

46編のアンブレラレビューで、食材グループと死亡または疾病のリスクの関連について363件の要約が報告されていました。これらの要約された関連性のうち、149件(41%)が有意であり、そのうち110件(74%)は死亡または疾病のリスクを減少させ、39件(26%)はリスクを増加させると推定されていました。

食材グループがリスクを減少させた110件の要約のうち、32件(29%)はがんの発生率または死亡率、20件(18%)は神経学的または脳の疾患、16件(15%)は心血管疾患の発生率または死亡率でした。リスクを増加させた39件の要約のうち、22件(56%)はがんの発生率または死亡率、5件(13%)は自己免疫疾患、4件(10%)は神経学的または脳の疾患でした。

 

死亡または疾病のリスク減少と関連のある食材グループのうち、最も多かったのは果物(44/110件、40%)で、次いでコーヒー(17/110件、16%)、ナッツ類(14/110件、13%)の順でした。一方、死亡または疾病のリスク増加と関連のある食材グループでは、アルコール(20/39件、51%)の頻度が高く、次いで砂糖(5/39件、13%)でした。

以上から、クリスマスケーキには死亡や疾病のリスク増加と関連する食材よりも、むしろリスク減少と関連のある食材のほうが多いようです。

 

流石、こういう面白いネタはBMJのクリスマス特集ですね。

とりあえず、安心する内容でしたが、ケーキの食べすぎは止めましょうねw (小児科 土谷)

 

 

 

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