いよいよ来月からインフルエンザワクチンの接種が始まります。
卵アレルギーのあるお子さんの保護者の方から「インフルエンザワクチン打てないんですか?」相談されることが増える時期なので、事前に説明しておきます。
注射インフルエンザワクチンの添付文書を見てみると、「鶏卵で培養」して作製されていると書かれています。
卵に小さな穴をあけて、インフルエンザウイルスを入れて増やし、感染力を無くしてワクチンを作っています。

インフルエンザワクチン製造用鶏卵 | 株式会社イシイ (ishii1969.com)
この際、卵の成分を完全に除去することはできず、鶏卵タンパク質は数ng/mL以下(1mL中に1gの10億分の1以下)と極めて微量ではあるものの、残存してしまいます。その結果、添付文書には「鶏卵に対してアレルギーを呈する恐れのある者は接種要注意者」と記載してあるという訳です。
しかし、ほとんどの場合、卵アレルギーがあってもインフルエンザワクチンの接種に問題がないことが分かっています。実際に卵アレルギーがある方と卵アレルギーのない方のインフルエンザワクチン接種後の副反応を比較した研究では副反応の頻度に差はなかったと報告(Remi Gagnon, et al., JACI, 126, 317-323, 2010.)されており、CDCの発表では「過去にどんな重篤な鶏卵アレルギーがあったとしても接種可能、特別な対応はいらない」とされています。
acip-2023-24-Summary-Flu-Vaccine-Recommendations.pdf (cdc.gov)
Information for the 2023-2024 Flu Season | CDC
これからインフルエンザワクチンの接種がスタートします。インフルエンザワクチンの接種を判断する際に参考にして頂けたら幸いです。 (小児科 土谷)

