本日は、日本人における乳製品摂取と死亡リスクとの関連を12年間追跡調査した結果( Journal of atherosclerosis and thrombosis. 2024 Nov 13; doi: 10.5551/jat.65049.)を紹介します。
日本多施設共同コホート研究(J-MICC Study)の追跡データを用いて、乳製品摂取と全死因死亡やがん死亡、心血管疾患死亡との関連について調べました。
解析対象は、がんや循環器疾患の既往歴がなく、乳製品摂取情報がある7万9,715人(女性57.2%、平均年齢54.7歳)で、乳製品の摂取量については検証済みの食物摂取頻度調査票を使用して聴取しました。潜在的交絡因子および食事因子を調整し、Cox比例ハザードモデルを用いて、乳製品摂取量で三分位に分けて死亡率のハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を推定しました。
その結果、乳製品総摂取量の中央値は、男性が34.6g/1,000kcal(66.0g/日)、女性が79.7g/1,000kcal(127.5g/日)でした。
追跡期間中央値12.4年(93万2,738人年)で、3,723例が死亡しており、そのうちがんによる死亡が2,088例、心血管疾患による死亡が530例でした。
男性では、ヨーグルトの摂取量がもっとも多い群では、もっとも少ない群よりも全死因死亡リスクが低かった(HR:0.90、95%CI:0.82~0.999、傾向のp=0.034)ことが分かりました。
女性では、乳製品の総摂取量と全死因死亡リスク、牛乳摂取量と全死因死亡リスクおよびがん死亡リスク、ヨーグルト摂取量と全死因死亡リスクおよび心血管疾患死亡リスクとの間にも逆相関が観察されました(乳製品摂取による全死因死亡のHR:0.81、95%CI:0.70~0.92、傾向のp=0.001、牛乳摂取による全死因死亡のHR:0.84、95%CI:0.73~0.95、傾向のp=0.007、牛乳摂取によるがん死亡のHR:0.82、95%CI:0.69~0.99、傾向のp=0.034、ヨーグルト摂取による全死因死亡のHR:0.87、95%CI:0.76~0.997、傾向のp=0.046、ヨーグルト摂取による心血管疾患死亡のHR:0.64、95%CI:0.46~0.90、傾向のp=0.007)。
以上から、女性の乳製品全般と牛乳の摂取量の多さ、および男女のヨーグルト摂取量の多さは、12年間の追跡調査において全死因死亡リスクの低下と関連していたことが分かりました。
我々が日常的に摂取しているくらいの乳製品の摂取が「健康的な食生活」を営むには丁度良いのかもしれませんねw 自分もバランスの良い食生活になるよう、気をつけます。 (小児科 土谷)


