感染時の腸内細菌叢の組成からlong COVIDを予測できるかもしれません。
long COVIDの発症リスクに腸内細菌叢がどのように関連しているかを調べた縦断的研究(bioRxiv [Preprint]. 2024 Dec 11:2024.12.10.626852.)を紹介します。
Gut Microbiome Signatures During Acute Infection Predict Long COVID | bioRxiv
799名の外来患者(SARS-CoV-2陽性者380名,陰性者419名)を対象に、感染初期とその後の糞便サンプルを収集し、腸内細菌叢について次世代シーケンサーで解析しました。
その結果、long COVIDを発症した感染者では感染初期の段階で特有の腸内細菌叢構成を示していたことが分かりました。
症状から4つのクラスターに分類すると、消化器・味覚/嗅覚障害クラスターでは最も多くの細菌種(50種)で対照群と相違点が認められ、Lachnospiraceae科(30種)やAnaerovoracaceae科など、短鎖脂肪酸を産生する細菌が増加していたことが分かりました。
疲労クラスターでは、Lactobacillus属やSellimonas属など、エネルギー代謝に関連する細菌が増加していました。
心肺クラスターおよび筋骨格系・神経精神クラスターでは、特定の細菌種との関連は顕著ではありませんでした。
要するに、腸内細菌叢の変化が顕著な症状群(消化器症状群,疲労群)と、それほど関連のない症状群(心肺症状群,筋骨格系/神経精神症状群)に分類できることが分かったということ。
さらに、機械学習モデルを用いた予測では、腸内細菌叢データのみでlong COVIDの発症を高精度で予測することが出来ました。臨床データを追加しても、予測精度の向上はわずかであり、腸内細菌叢が患者の健康状態や免疫応答をより反映している可能性が示唆されました。
long COVIDについて、さまざまなことが分かってきました。
それにしても、毎回いろんなことを研究している先生方が世界中にはいるんだな~と関心させられます。自分ももっと情報アンテナをはっていかないとw (小児科 土谷)

