院長先生のブログ
予防接種の基本

予防接種とは?
私たちの周囲には、病気を引き起こすウイルスや細菌といった病原体が数多く存在します。ワクチンの接種(予防接種)を受けると、私たちの体に抵抗力(免疫)を獲得することが出来ます。その結果、病原体が感染して起こる病気「感染症」を予防することが出来ます。
一方、子どもの免疫システムは未発達であり、さまざまな感染症に罹患してしまいます。ワクチン接種をすることで、小さな子どもにも感染症に対する免疫をつけることができるのです。
ワクチンで防ぐことが出来る病気は限られますが、どの疾患も罹患すると重大な合併症や後遺症があるものばかりです。予防接種によって、子どもたちを感染症から守ってあげましょう。
予防接種の役割は?
予防接種は「個人」と「社会」を守るものと考えられています。
予防接種を受けた「個人」にはワクチン接種によって免疫がつき、感染症に罹患したり、重症化したりすることを予防することが出来ます。
さらに、多くの人々が予防接種を受け、免疫を獲得することで、「社会」全体で感染症の流行を防ぐことが出来ます(何らかの事情でワクチンを接種できない人も守ることも出来る;コクーン戦略〈Cocoon Strategy〉)。
定期接種と任意接種
予防接種は、国の制度の違いから「定期接種(国や自治体が接種を強く勧めているもので、既定の年齢での接種なら費用は原則無料です)」と「任意接種(個人で接種するかを判断し、費用も各自で負担するもので、健康保険は通常適用されない)」に分けられています。
これらの違いは、病気の重さの違いではありません(あくまで制度上の違い)。どちらも重要なワクチンです。
定期接種、任意接種にかかわらず、ワクチンは全て必要なものと考え、予防接種スケジュール(接種時期やタイミングなど)を確認しておきましょう。
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2024.10月改訂)
予防接種スケジュールを立てる際のポイント
大切な子どもたちをワクチンで防げる病気(VPD)から守るためには、適切なタイミングで、確実にワクチン接種を受けることが重要です。
ワクチンによって、接種する年齢(月齢)や回数、接種間隔が異なるので、これらをよく理解した上でスケジュールを立て、最も良い時期に接種すると良いでしょう。
予防接種スケジュールを立てる際のポイントは・・・
- 接種時期(年齢・月齢)が来たらすぐに接種する
- 定期と任意接種を区別しないでスケジュールに入れる
- 住んでいる自治体の情報を確認する:
予防接種のご案内 – スマイルみっけ – 見附市ホームページ
- 異なる種類のワクチンの接種間隔に注意する
- 予防接種やワクチンの情報収集を欠かさない
- 分からない点は医療機関等へ事前に相談し、確認しておく
予防接種や接種スケジュールを立てる際に参考になるサイト
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY
Know VPD! – VPDを知って子供を守ろう 予防接種スケジューラーアプリのご紹介
赤ちゃん & 子育てインフォ | 公益財団法人母子衛生研究会