妊娠さんが新型コロナに感染すると、胎児の脳に大きな影響を及ぼすようです。
結果をまとめると、
- 母親が妊娠中に新型コロナウイルスに感染すると、その子どもでは非感染児と比べて大脳皮質および皮質下の灰白質と左海馬の領域では容積が大きくなり、一方、大脳白質では容積が小さくなっていた
- 灰白質の変化が出ている子どもでは2歳時に認知機能が低下していた
- 認知機能が低下していた子どもでは対照群と比べて、不安スコアが上昇していた
胎児期にCOVID-19に感染することで、子どもの脳に器質的な変化が生じ、認知機能低下や不安スコアの上昇につながったと著者らは結論付けています。
理由は完全に解明されていませんが、母体で起きた炎症によってIL-6やIL-17Aなどの炎症性サイトカインが作られ、それらが胎児脳に影響を及ぼした可能性、神経細胞のゲノムDNAのメチル化に変調が起きてこのような変化をもたらした可能性、新型コロナ感染によって胎盤に異常が起きて二次的に胎児の脳に影響が及んだ可能性、などがその理由として考えられています。
要するに、母体に新型コロナ感染が起こると胎児の脳神経系に異常が起きるということが観察研究で確認されたということです。
妊娠さんのCOVID-19感染は、生まれてくる子どもためにも、可能な限り予防しましょう! (小児科 土谷)

