自分が頭痛持ちということもあり、今日は頭痛関連の話題にします。

フレマネズマブは、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に選択的に結合するヒト化モノクローナル抗体で、成人の片頭痛予防に用いられている薬剤です。

そのフレマネズマブの、小児・思春期に対する効果を調べた論文( The New England journal of medicine. 2026 Jan 15;394(3);243-252. doi: 10.1056/NEJMoa2504546.)です。

Fremanezumab in Children and Adolescents with Episodic Migraine | New England Journal of Medicine

 

3ヵ月間の海外第III相多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検試験に関する論文です。

試験は2020年8月20日~2024年3月13日に、9ヵ国89施設で被験者を募り行われました(74施設で少なくとも被験者1例が登録された)。反復性片頭痛(片頭痛が6ヵ月以上持続かつ月当たりの頭痛日数が14日以下と定義)と診断された6~17歳の患児を、フレマネズマブ(体重45kg未満は120mg、45kg以上は225mgを月1回)皮下投与群または適合プラセボ投与群に無作為に割り付けて3ヵ月投与し、有効性と安全性を評価しました。被験者は、急性頭痛の治療に、片頭痛に特異的な治療薬を用いることが許容されました。主要エンドポイントは、月当たりの平均片頭痛日数のベースラインからの変化量で、重要な副次エンドポイントは、月当たりの中等度以上の頭痛日数の変化量、月当たりの片頭痛日数の50%以上低減などでした。

 

237例が無作為化され、234例が全解析集団に包含されました。

フレマネズマブ群が123例(120mg群36例、225mg群87例)、プラセボ群が111例で、3ヵ月の二重盲検試験期間を完了したのは、フレマネズマブ群96.7%、プラセボ群94.6%でした。ベースラインの人口統計学的および臨床的特性は両群で類似しており、月当たり平均片頭痛日数(±SD)はフレマネズマブ群7.8±3.1日、プラセボ群7.5±2.8日でした。

 

主要エンドポイントについて、月当たりの平均片頭痛日数は、フレマネズマブ群(-2.5日、95%信頼区間[CI]:-3.2~-1.7)がプラセボ群(-1.4日、95%CI:-2.2~-0.7)と比べて有意に減少していました(群間差:1.1日、p=0.02)。月当たりの中等度以上の頭痛日数は、フレマネズマブ群(-2.6日)がプラセボ群(-1.5日)と比べて有意に減少していました(群間差:1.1日、p=0.02)。また、月当たりの片頭痛日数が50%以上低減した被験者は、フレマネズマブ群47.2%、プラセボ群27.0%でした(群間差:20.1%、p=0.002)。

 

安全性について、少なくとも1つの有害事象を有したのはフレマネズマブ群68/123例(55.3%)、プラセボ群55/112例(49.1%)でしたが、ほとんどが重篤ではなく、軽度~中程度の有害事象でした。フレマネズマブ群で最も多く見られた有害事象は、注射部位紅斑(9.8%)でした(プラセボ群5.4%)。

 

以上から、反復性片頭痛を有する6~17歳の小児・思春期児において、フレマネズマブはプラセボと比較して、片頭痛および頭痛の日数を減少させたことが分かりました。 (小児科 土谷)