院長先生のブログ
コーヒーの砂糖とミルク
昨日に引き続きコーヒー話しです。
コーヒーのカフェイン摂取量に加え、砂糖・ミルクの添加が体重増減と関連するかを調べた研究( The American journal of clinical nutrition. 2023 Oct 01; pii: S0002-9165(23)66170-2.)を見つけたので紹介します。
米国の3つの大規模前向きコホートNurses’ Health Study、Nurses’ Health Study II、Health Professional Follow-up Studyを用いました。
砂糖、クリーム、非乳製品コーヒークリームの添加を考慮したうえで、コーヒー消費量、カフェイン摂取量と体重変化との関連を調べました。また、コーヒー以外の飲料や食品に砂糖を加えることと体重変化との関連、それがカフェインやコーヒー摂取量と関連しているかについても検討しました。
その結果、無糖カフェイン入りコーヒーの摂取が1日1杯増加するごとに、4年間の体重は-0.12kg(95%信頼区間[CI]:-0.18~-0.05)、無糖カフェインレスコーヒーでは-0.12kg(95%CI:-0.16~-0.08)でした。
クリームや非乳製品コーヒークリームを加える習慣は、体重変化と有意な関連は認められませんでしたが、ティースプーン1杯の砂糖を加えることは、0.09kg(95%CI:0.07~0.12)の体重増加と関連していました。そして、層別解析では年齢が若いほど、またベースラインのBMIが高いほど、観察された関連性の大きさがより強くなることが示唆されました。
コーヒーおよびカフェイン摂取量は、いずれもほかの飲料または食品の砂糖添加と体重変化との関係に影響しませんでした。
以上から、無糖のカフェイン入り/カフェインレスコーヒーの摂取量の増加は、体重減少と相関していたものの、砂糖を加えると体重に対するコーヒーの有益性を打ち消してしまい、かえって体重増加を招いてしまうことが分かりました。
休憩時間のホッとするコーヒー。
ついつい疲れていると砂糖を加えてしまいたくなってしまいますが、要注意ですねw (小児科 土谷)