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見附市小児科 2023年春開院 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

座って過ごすことは身体に良くない

一日中座っていることが多い自分としては、気になる内容だったので読んでみた論文(European heart journal. 2023 Nov 10; pii: ehad717.)です。

Device-measured physical activity and cardiometabolic health: the Prospective Physical Activity, Sitting, and Sleep (ProPASS) consortium | European Heart Journal | Oxford Academic (oup.com)

Prospective Physical Activity, Sitting, and Sleep(ProPASS)コンソーシアムから6件の研究(5カ国の対象者の総計1万5,253人、平均年齢53.7±9.7歳)のデータを抽出し、5種類の身体活動と6種類の肥満度および心血管代謝の指標との関連を調べました。

5種類の身体活動とは、睡眠、座位行動、立位行動、低強度の運動(LIPA)、適度な運動(MVPA)で、6種類の指標とは、BMI、ウエスト周囲径、HDLコレステロール(HDL-C)、総コレステロール(TC)とHDL-Cの比(TC/HDL-C比)、トリグリセライド(中性脂肪)、HbA1cです。

そして、対象者は太ももに装着するウェアラブルデバイスを用いて1日の活動量を測定しました。

 

その結果、対象者は平均して睡眠に7.7時間、座位行動に10.4時間、立位行動に3.3時間、LIPAに1.5時間、MVPAに1.3時間を費やしていたことが分かりました。

今回の解析からは、座位行動と比べた場合に心臓の健康に最も良い影響をもたらすのはMVPAで、次いで、LIVP、立位行動、睡眠の順であることが分かりました。

また、1日の中に占める座位行動、立位行動、LIPA、睡眠の時間の一部をMVPAに置き換えるだけで、検討した指標の全てが改善することも示され、心血管代謝を改善させるためにMVPA以外の身体活動をMVPAに置き換えるのに必要な最小の時間には、3.8分(LIPAをMVPAに置き換えることでHbA1cが改善)から12.7分(座位をMVPAに置き換えることで中性脂肪が改善)の幅があることが分かりました。

 

運動が心血管の健康に良い効果をもたらすことは知られています。

今回の研究によると、毎日のルーチンを少し調整するだけでも、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクを低下させることができるみたいです。励みになりますね! 

自分も試してみようと思いますw (小児科 土谷)

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