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見附市小児科 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

人種別に見たCOVID-19致死率の経時的推移

アメリカの疫学者であるCatelyn JetelinaがYour Local Epidemiologistというサイトに載せた人種別に見たCOVID-19致死率の経時的推移について紹介します。

21 Public Health Accomplishments in 2023 (substack.com)

 

横軸は2020年~2023年までの時間経過、縦軸はアメリカにおける人種ごとのCOVID-19による致死率です。真ん中の点線は白人の致死率を示しています。


ヒスパニック系、黒人/アフリカ系、ハワイ/太平洋系、アメリカインディアン/アラスカ原住民などの人種では新型コロナ勃発後に非常にコロナ致死率が高かったことがわかります。

一方、アジア系ではコロナ致死率が低いまま推移し、明らかな超過死亡がほとんど出ていないことが示されています。


この原因として、これまでのデータから遺伝的な差というよりは、経済的や文化的な差などが大きく働いているものと推察されています。特に、日本人を含むアジア系は、ワクチンの接種率が高く、普段からの健康度が高く、さらに感染対策を良く守る傾向があることなどが複合的に働いて、このような結果になったと思われます。

 

最後に、これらの事実からアジア系人種は致死率が低いから感染しても良いという訳ではありません。

COVID-19に感染したら他人に感染させることに繋がりますし、感染させてしまった人がハイリスク患者(免疫力の低い人など)であればその人を重症化させてしまう危険性もあるのです。

COVID-19のような感染症はゼロにはできませんが、できるだけ感染しないほうが良いには違いありませんので、お忘れなく。 (小児科 土谷)

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