メニュー

   

お電話

見附市小児科 みつけこどもクリニック | 小児科一般診療・予防接種・乳児健診 見附市

カフェインは片頭痛を引き起こすのか?

頭痛持ちのため、今日は頭痛に関連した話題です。

カフェイン摂取は片頭痛の要因と考えられてきましたが、この関連性について研究した論文( Headache. 2024 Feb 06; doi: 10.1111/head.14673.)を紹介します。

Habitual caffeinated beverage consumption and headaches among adults with episodic migraine: A prospective cohort study – Mittleman – Headache: The Journal of Head and Face Pain – Wiley Online Library

 

2016年3月~2017年8月に発作性片頭痛と診断された成人患者101例を対象に、カフェイン入り飲料の摂取に関する情報を含むアンケートを実施しました。対象患者は、頭痛の発症、持続時間、痛みの強さ(スケール:0~100)に関する情報を1日2回、6週間、デジタル日誌で報告しました。年齢、性別、経口避妊薬の使用の有無で調整した後、ベースライン時の習慣的なカフェイン摂取と6週間の頭痛との関連を評価しました。

 

その結果、データ収集が完了した対象患者は97例でした。
調整後の平均頭痛日数は、習慣的なカフェイン摂取のない患者20例、カフェイン摂取1~2回/日の患者65例、カフェイン摂取3~4回/日の患者12例で同様であった。

【習慣的なカフェイン摂取のない患者】7.1日、95%信頼区間(CI):5.1~9.2
【カフェイン摂取1~2回/日の患者】7.4日、95%CI:6.1~8.7
【カフェイン摂取3~4回/日の患者】5.9日、95%CI:3.3~8.4
推定値は不正確であったものの、平均頭痛継続時間、痛みの強さにおいても、カフェイン摂取レベルによる差は認められませんでした。

 

◆平均頭痛継続時間
【習慣的なカフェイン摂取のない患者】8.6時間、95%CI:3.8~13.3
【カフェイン摂取1~2回/日の患者】8.5時間、95%CI:5.5~11.5
【カフェイン摂取3~4回/日の患者】8.8時間、95%CI:2.3~14.9

◆痛みの強さ
【習慣的なカフェイン摂取のない患者】43.8:95%CI、37.0~50.5
【カフェイン摂取1~2回/日の患者】43.1:95%CI、38.9~47.4
【カフェイン摂取3~4回/日の患者】46.5:95%CI、37.8~55.3

 

以上から、習慣的なカフェイン摂取と頭痛の頻度、持続時間、痛みの強さとの関連性は認められませんでした。ただし、カフェインを過剰摂取した場合に頭痛発作が引き起こされるかは検討されていませんのでご注意下さい。 (小児科 土谷)

この記事をシェアする