院長先生のブログ
睡眠中でも言葉は届いているみたいです
春眠暁を覚えず。徐々に春が近づくにつれて、眠くて朝が辛くなってきましたw
そこで、今日は睡眠に関する話題( Journal of sleep research. 2024 Feb 14;e14160.)にしたいと思います。
「心を落ち着かせる言葉」を聞くと、睡眠中でも脳は感覚情報を解釈して体をリラックスさせることができるとの仮説を立て、その仮説を心電図(ECG)を用いて検証したものです。
具体的には、ノンレム睡眠中の研究参加者に心を落ち着かせる言葉をかけることで、心電図の活動がどのように変化するのかを調べました。
その結果、心を落ち着かせる言葉をかけている間は、言葉をかけていない場合と比べて心拍間隔が有意に長くなることが明らかになりました。この心拍間隔の延長は、ニュートラルな言葉をかけている間には認められませんでした。
また、心臓と脳の活動のマーカーを比較し、聴覚情報による睡眠の調節にそれぞれがどれだけ寄与しているかを調べたところ、心臓の活動は睡眠中でも独立して睡眠に影響を与えることが示唆されました。
以上から、眠っているときに他人から心を落ち着かせる言葉をかけられると、それに心臓が反応して心拍が遅くなることが明らかになりました。
確かに、眠っているときくらい心安らぐ言葉をかけられたいですよねw (小児科 土谷)