コーヒー、紅茶、緑茶などの摂取量と脳卒中の関連を検討した論文(International journal of stroke : official journal of the International Stroke Society. 2024 Jul 31;17474930241264685. doi: 10.1177/17474930241264685.)を紹介します。

Tea and coffee consumption and risk of acute stroke: The INTERSTROKE Study – Andrew Smyth, Graeme J Hankey, Peter Langhorne, Catriona Reddin, Danuta Ryglewicz, Annika Rosengren, Dennis Xavier, Michelle Canavan, Shahram Oveisgharan, Xingyu Wang, Patricio Lopez Jaramillo, Albertino Damasceno, Anna Czlonkowska, Helle Klingenberg Iversen, Fernando Lanas, Salim Yusuf, Martin O’Donnell, 2024 (sagepub.com)

 

大規模な国際症例対照研究であるINTERSTROKE研究で検討しています。

2007 年 3 月~ 2015 年 7 月に32ヵ国 142施設から初回脳卒中症例を募集し、対照は脳卒中既往歴のない人を性別・年齢でマッチングしました。本研究では、参加者にコーヒー、紅茶、緑茶、その他のお茶を「1日何杯飲むか?」と質問し、「まったく飲まない」「1~2杯」「3~4杯」「5杯以上」に分類しました(症例では脳卒中発症前の摂取量)。各飲料の摂取量と脳卒中(脳梗塞または脳出血)との関連について、多変量条件付きロジスティック回帰を用いて、「まったく飲まない」人を基準にオッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を推定しました。

 

その結果、症例1万3,462例および対照1万3,488例で、平均年齢は61.7歳、男性は59.6%でした。

コーヒーは、1日摂取量が1~2杯もしくは3~4杯の人では脳卒中との関連はみられなかったものの、5杯以上の人は、脳卒中全体(OR:1.37、95%CI:1.06~1.77)および脳梗塞(OR:1.32、95%CI:1.00~1.74)のオッズが高かったことが分かりました。


緑茶は、3~4杯の人における脳卒中全体(OR:0.73、95%CI:0.57~0.93)および脳梗塞(OR:0.75、95%CI:0.57~0.99)、また5杯以上の人における脳卒中全体(OR:0.70、95%CI:0.54~0.90)および脳梗塞(OR:0.69、95%CI:0.52~0.91)のオッズが低かったことが分かりました。

お茶全体(紅茶、緑茶、その他のお茶)では、1~2杯、3~4杯、5杯以上のすべてのカテゴリーにおいて脳卒中全体および脳梗塞のオッズが低かった(5杯以上での脳卒中全体のOR:0.81、脳梗塞のOR:0.81)ことが分かりました。

 

以上から、コーヒーを多量摂取(1日5杯以上)する人は脳卒中全体と脳梗塞のリスクが高く、逆に緑茶を摂取する人ではこれらのリスクが低かったことが分かりました。

 

コーヒーは高山スタディ(Associations between coffee consumption and all-cause and cause-specific mortality in a Japanese city: the Takayama study – PMC (nih.gov))で、1日1杯でも死亡率を改善することが指摘されていましたが、1日5杯以上では逆効果なようです。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」よく言ったものですw (小児科 土谷)