院長先生のブログ
HPVワクチンのキャッチアップは9月末まで
皆様のご存じの通り、子宮頸がんの原因となっているヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンは、2022年から勧奨が再開されています。
一時、勧奨が控えられ「空白期間」ができてしまった理由として、副反応に対する声がマスコミに取り上げられたことが挙げられており、漫画『コウノドリ』の中でも「マスコミの科学的根拠のないHPVワクチンに反対するキャンペーンに屈したのは日本だけ」と書かかれています。
日本では約1万人/年の女性が子宮頸がんと診断され、約3,000人が亡くなっています。
そして、残念ながら日本におけるHPVワクチンの接種率は激減。
最早ワクチン後進国になってしまい、欧米との接種率の差は広がるばかり…….
子宮頸がんに罹患する割合も、先進国の中では高いことを考えると、今後ワクチン未接種の子宮頸がんの女性は増加していくものと予想されます。
現在、HPVワクチンの定期接種の機会を逃してしまった高校2年生~27歳の女性を対象にした無料キャッチアップ接種が実施されていますが、この施策は2025年3月末で終了します。
HPVワクチンは3回接種が必要なので、無料で・無理なくワクチン接種を完遂するためには、2024年9月末までに初回接種を開始しなければいけません。
まだHPVワクチンの接種を済ませていない方は、(あまり時間はありませんが)ワクチン接種につき、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。 (小児科 土谷)