急性期のニルマトレルビル・リトナビル投与がlong COVIDを減少させるかどうか検討した論文(Sci Rep 14, 25901 (2024).)を紹介します。
ドバイからの後方視的コホート研究です。
軽度から中等度の非入院COVID-19患者に対するニルマトレルビル・リトナビルの効果を評価しました。
対象は2022年5月22日~2023年4月30日に診療を受けた18歳以上の非入院患者(合計7290名)です。
対象者中672名(9.6%)がニルマトレルビル・リトナビルの治療を受け、残り6618名は未治療グループに分類されました。
治療によって、症状発現から28日目までに、COVID-19関連の入院が著しく減少していたことが分かりました(調整HR 0.39)。さらに、90日間の追跡期間中にlong COVID症状で診療を受けた患者は全体の2.8%(208人;内訳は治療群で1.1%(8人),未治療群で3%(200人))で、long COVIDのリスクも有意に低下していたことが分かりました(調整ハザード比0.42)。要するに、治療群は未治療群に比べてlong COVIDの発症リスクが約58%低減したということ。

以上から、オミクロン変異株に対してニルマトレルビル・リトナビルは効果を発揮し、重症および長期のCOVID-19症状の両者を軽減することが示されました(急性期のニルマトレルビル・リトナビル投与はlong COVIDをも減少させる)。 (小児科 土谷)


