どんな病気?
手足口病は38~39℃の発熱に伴い、手のひらや足、口の粘膜などを中心に5~7mmの小さな水疱(水ぶくれ)ができる病気です。2~3歳の子どもに多く、幼稚園や保育園で「夏風邪」として流行することが多いです。
原因は、「エンテロウイルス」の感染によるものです。このウイルスにはエンテロウイルス71型、コクサッキーA16型などいくつかのタイプがあり、その年によって流行する型は異なります。
患児の唾液や便には発症の原因となるウイルスが含まれており、その飛沫が口から体内に侵入したり(飛沫感染)、ウイルスの付着したスマートフォンやリモコン・手すりなどを触ったり、便に潜むウイルスが手や指に付着してしまい、それを口や鼻を触ることによって起こる接触感染で感染が拡がります(感染力は比較的強い)。
手足口病の症状
手足口病という名前の通り、手のひら・足の裏・口の中などに水疱性の発疹ができることが最大の特徴です。
口の中など粘膜にできた口内疹は、水疱が破れやすく口内炎ができることがあります。水疱は手や足、口の中だけでなく、膝や肘、お尻などの全身にできることもあります。その年に流行しているウイルスの型によって症状は異なり、手のひらにびっしりと水疱が生じる場合もあれば、口の中の見えにくいところにできることもあります。のど全体に口内炎ができると、のどが痛くて食事が食べられなくなり、赤ちゃんや乳幼児の場合は不機嫌になります。
大抵は水疱と同時に38~39℃程度の発熱が生じますが、2~3日で解熱することが一般的です。発熱に脱水症状を伴わなければ、比較的元気に見えることも特徴です。
手足口病の治療
手足口病と診断されたら、熱が下がるまで幼稚園や保育園、学校は休ませましょう。ウイルスを殺す特攻薬はないので、自宅で安静にすることが治療の基本です。
1週間ほどで発熱や水疱が落ち着くケースが殆どですが、その後も約1カ月は便中にウイルスが排泄されているので、他の子どもにうつさないよう、手洗いなどを心がけましょう。
口の中に水疱ができると痛みで水分が飲みにくくなるため、手足口病の子どもを看病する際は脱水症状に注意しましょう。少量ずつ、こまめに水を飲ませてあげましょう。のどの痛みがひどくて何も飲めなくなったり、グッタリとした様子になったりしたら、医療機関を受診しましょう。
また、発症して2~3日目以降に発熱がひどくなり、吐き気や頭痛を伴う場合は、脳や髄膜にウイルスが侵入している(無菌性髄膜炎や脳炎)可能性があります。その場合は、入院治療が必要です。脳炎はとても稀な合併症ですが、後遺症が生じることもあるため要注意です。
手足口病の予防
手足口病は、一度かかったウイルスには免疫ができますが、ウイルスのタイプが数種類あるため、たとえ昨年や一昨年罹患したとしても、再度罹患する可能性があります。ウイルスの感染力は強く、特に家庭内や幼稚園・保育園、学校内での感染予防は難しいというのが現状です。
飛沫感染や接触感染が主な感染経路となるため、外出後や食事前の手洗いやうがいを徹底することで、できるだけウイルスを体内に入れないように十分注意するよう心がけましょう。また、症状回復後でも排泄した便に約2~4週間はウイルスが排泄されているため、おむつを交換した際は石鹸やハンドソープできちんと手洗いをすることが大切です。

