どんな病気?

ヘルパンギーナは毎年初夏に流行します。乳幼児が発症すると、突然の発熱とともに口の中を痛がり、上あごの奥の部位に、紅く囲まれた直径1~数mmの小水疱が散在するようになります。これらの小水疱が破れ、皮膚の表面が炎症を起こし傷がえぐれたような浅い潰瘍(アフタ性潰瘍)が生じると、強い咽頭痛や経口摂取不良などを呈します。

一般的に、2~4日間の潜伏期間の後に突然の発熱で発症し、通常2~4日で解熱するとともに口内痛も2~5日程度で治まります。
原因ウイルスの多くは、エンテロウイルスに属するコクサッキーウイルスA群2~8型、10型で、糞口感染やくしゃみ等による飛沫感染で人から人への感染でおこります。

原因は?

主にエンテロウイルス属のコクサッキーウイルスなどのウイルス感染が原因です。コクサッキーウイルスA群にはさまざまな型があり、毎年複数の型が流行します。

エンテロウイルス感染症は、感染した型の免疫を身体が獲得し、一般的にその免疫は生涯持続しますが、症状を引き起こすウイルスの型が複数あるため、別の型のウイルスに感染してヘルパンギーナを再発することがあります。

どんな症状?

発熱して、口の中を痛がっている(小さいお子さんでは口の中が痛むことによって、不機嫌になったりもします)時、子どもの上あごの奥の部位(口蓋弓)に、周囲が赤くなった1~数ミリ程度の小さな水疱や、浅い潰瘍が散在していればヘルパンギーナです。
水疱がつぶれて潰瘍になると痛みが強まり、食べ物をうまく食べられなくなります。水分摂取が出来ないと脱水症状を起こすこともあるので要注意です。
唇の内側や、歯ぐき、舌、口の頬の部分に口内炎などの異状がある場合は、ヘルペス性歯肉口内炎等、ヘルパンギーナ以外の疾患の可能性があります。

予防するには?

患児から離れたウイルスはすぐに死滅しないので、手や口で触れたものはきれいにふき取り、くしゃみなどで唾液の飛沫をまき散らさないように注意しましょう。うがいを忘れないことも重要です。
また、回復した患児から排泄される便には、2~4週間はウイルスが検出されるため、患児を看病する人は十分な手洗いを心がけることが大切です。また、おもちゃは清潔に拭いて、タオルの共用も避けましょう。

どんな治療をするの?

ウイルスが原因であるため、特効薬はありません。症状が改善するまで対症療法を行います。

高熱によって「食事水分がとれない」「眠れない」「つらそう」な場合は、解熱剤を上手に使ってあげましょう。

ヘルパンギーナは咽頭痛が強いことが特徴なので、硬いものや飲み込むことが大変な食べ物は避けるようにしましょう。本人が咬まずに飲み込める、ヨーグルトやプリン、豆腐、やわらかく煮たうどんなどを食べさせるようにしましょう。

極端に熱い・冷たお食べものは咽頭を刺激して痛みを強くする原因にもなるため、熱いものは冷まして、極端に冷たいものは冷蔵庫から取り出して数分してから食べさせましょう。酸味が咽頭の炎症部分や水疱にしみて痛みを感じるため、オレンジジュースなど酸味が強いものも避けましょう。水分摂取の一環として、子ども用イオン飲料やゼリーなどを回数を増やして少しずつあげても良いと思います。

いつから登園・登校できますか?

解熱して、口内痛がおさまり、飲食が十分にできるようになれば登園・登校は可能です。