どんな病気?

A群β溶血性連鎖球菌に感染することで発症する感染症です。5歳から15歳のお子さんに発症することが多く、保育園や幼稚園、学校などの集団生活で流行することがあります(成人にも感染します)。

A群β溶血性連鎖球菌による咽頭炎は、咽頭に炎症が起こるため、のどが痛くなります。症状がある人からの分泌物が、鼻やのどの粘膜へ接触することで感染し(飛沫感染、接触感染)、感染してから1~4日(潜伏期間)で発症します。

子どもの咽頭炎の20~30%、大人の咽頭炎の5~15%程度を占めると言われています。以前は春先から初夏が比較的多いとされていましたが、最近では1年を通して流行がみられる感染症です。

どんな症状?

A群β溶血性連鎖球菌による咽頭炎に罹患した場合、38~39℃の発熱、喉の痛み、舌に赤いポツポツとした発疹(苺舌:苺舌は数週間残ることが多い)などの症状が見られます。扁桃腺が腫れ、かつ白色から黄色がかった膿のようなものが付着していることもあります。

発熱、咽頭の痛みから1~2日経過して、胸や腹部、腕や太腿に細かな赤みを伴う1~3㎜程度の発疹(溶連菌が出す毒素が原因)が出現してくる場合があり、この皮疹はかゆみを伴う場合もあります。年長児では頭痛の訴えも多く認められ、ときに腹痛、吐き気・嘔吐も認められる場合があります。

 

なお、3歳未満の乳幼児では、溶連菌感染に対する免疫反応や、溶連菌毒素による皮膚所見などが、典型的に現れない場合が多く、発熱や咳、鼻汁、哺乳不良、元気がないなどの非特異的な症状を示します。

どうやって診断するの?

上記のような症状が認められ、周囲の感染症流行状況などから溶連菌感染症を疑い検査を行います。

溶連菌抗原検出キットやPCR検査があるので、短時間(5~10分程度)の診断が可能ですが、菌や抗原の量が少ないと偽陰性になります。


血液検査による溶連菌に対する抗体測定は合併症などの診断の際、数週間~数カ月以内での溶連菌感染の有無を判断するために有効とされています。
皮膚などの感染では、膿や浸出液などの培養検査を行い、溶連菌感染を確定します。

どんな治療をするの?

溶連菌感染症であることが確認できた場合、抗生物質(ペニシリン系が第一選択)を使用します。処方された抗生物質の量や回数を守って、きちんと服用することが大切です。自己判断で薬の飲み方を変えたり、薬をやめたりしないようにしてください(処方された日数飲み切る)。

また、治癒後に急性糸球体性腎炎やリウマチ熱、アレルギー性紫斑病(IgA血管炎)などの合併症を起こす場合があります。特に、リウマチ熱の合併を防ぐためにも、医師の許可が出るまで抗生物質を決められた日数、飲み続けましょう。

 

治療開始後も症状がなかなか改善しない場合には、かかりつけ医を再診しましょう。

どうやって感染予防するの?

主な感染経路は咳や唾液などによる飛沫・接触感染です。体液が他人の粘膜に付着すると感染してしまいます。

発熱のある時期は、周囲への感染を防ぐ意味で、保育園、幼稚園や学校はもとより、人中に外出させない配慮が必要です。自宅でも兄弟姉妹、とくに乳児などへ感染させないよう注意しましょう。

いつから登園・登校できますか?

溶連菌感染症には登園・登校の停止期間があります。

少なくとも、受診した日とその翌日は登園・登校の停止期間となります。

抗生物質をきちんと服用すれば、24時間以内に感染力が殆どなくなるため、抗生剤服用後24時間以上たって全身の状態が良ければ登園・登校が可能となります。登園・登校の再開にあたって許可書や証明書が必要となる場合がありますので、通園・通学先に確認するようにしましょう。